第3話 globeとレイブ

globeのオリジナルメンバーは基本KEIKO・MARC PANTHER(注.1)・TKことTETSUYA KOMUROによるユニット。活動期間は1995年のデビューより変遷を経て今日に至る。


シングル30枚/オリジナルアルバム11枚/企画アルバムは多々。


平成の音楽遺産たるは、まずはこの楽曲より。

「wanna Be A Dreammaker」は1998年の第40回日本レコード大賞したシングルです。レコ大なら代表曲そのもので、今更語るかですが、ここは敢えて。

系列曲としてThe Prodigyのビッグ・ビート曲「Firestarter」が思いつきますけど、「wanna Be A Dreammaker」はテクノ・ラップ・轟音ギター・ディーヴァの全要素詰め込んでます。それ本当に詰め込んで消化不良にならないのかと言うと、そこはTKサウンドに引き込まれて行きます。まずはここがステップです。


まあ「DEPARTURES」「SWEET PAIN」等々名作はあれど、globeが間断無く継続していたならこの「wanna Be A Dreammaker」系列の路線をずっと踏み込んだ方が、よりカラーがはっきりしたと思うのですよ。



そして本題のレイブパーティーへ。

待てよ、レイブならTRFでは無いのかでしょうが、楽曲群のバリエーションではglobeの方にどうして軍配上げざる得ないので、globeで語ります。

その、いよいよの開花は21世紀初頭のシングル「Many Classic Moments」とアルバム「Lights」「Lights2」当たりでトランスミュージックにより傾倒し会場を熱狂させた事でしょうか。いやその有り様は、トランスと言うよりは日本に輸入されてきたレイブカルチャーの集大成とも言えます。


大掛かり過ぎるセットは言うまでもなく。大ホールでもぎりぎり音の割れない張りは、さすがのTKプロデュースでしょうか。イコライザーのセンス本当に良いですよね。そもそものTKプロデュースはカラオケをディスコにコンセプトでしたから、行程として当然の帰結ですね。


その大ホールのレイブは、以外や容易では有りません。クラブハウスの箱なら重低音ぶんぶん鳴らす事も可能です、且つ中規模ホールのテクノパーティーで辛うじて重低音を浴びた事が有りますけど、これは絶対スピーカー傷つけてるなと思う事しばし。PAさんに絶対嫌われますよね。それを大ホールで再現しレイブパーティーに持ち込むなんて、21世紀初頭では会場をどうしても選んでしまいます。それ故かglobeの活動もやや抑えめになって行きます。



果たして音の洪水のレイブパーティーは平成のブームであったか。それはやや違います。今こそです。TKファミリーたる安室奈美恵も最後辺りになると、過去曲とダンスパフォーマンスを交えた、新たなレイブパーティーの回帰を見せています。マスコミは案にエンターテイメントとして括ってますけど、何か悔しいなと。まあ、ここは何れかになるか安室奈美恵編で語るべきでしょうね。

その方向性ですが、多分この先もダンスパフォーマンスを交えた、新たなレイブパーティーが活況を呈す事でしょう。


そもそもレイブパーティー。昭和最後から、その存在は有るも、加速したのは平成に入ってからジュリアナ東京等です。日本のレイブパーティーは正に平成で加速し、globeでライブ演目として昇華したので、平成の音楽遺産に加えておきます。


そう言えば永野護の「フール・フォー・ザ・シティ」にもライブの総称としてレイブ使われていましたよね。懐かしいな。



■【公式】globe / wanna Be A Dreammaker

https://youtu.be/VdOdDDuMiwY @YouTubeさんから



#【公式】globe / Many Classic Moments

https://youtu.be/APcOZvx82B0 @YouTubeさんから

「Many Classic Moments」の追記はMV監督が原田大三郎さんだからです、RADICAL TVの活動も懐かしいなと。

まあMV、トンネル長回しで何が面白いのかですけど、それは随所の映像エフェクトであったり、ミニマムミュージックの暗喩であったりと、結構深いものです。





MARC PANTHER(注.1)

マーク・パンサーは子役の頃から知っています。映画「さよならジュピター」の若き科学者として重要な役を演じています。

それはさておき、物語のあるリリックも魅力的ですが、これだけの破擦音で耳にすんなり入るラッパーさんは珍しいと思います。今の所一人だけのglobeになりましたが奮闘して下さいとしか言えないですね。

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