第4話 東京パフォーマンスドールと譜割り

TPDこと東京パフォーマンスドール。ここででは1990年から1996年に活動した旧TPDを考察します。


所謂オリジナルメンバーは7人。木原さとみ・米光美保・篠原涼子・川村知砂・市井由理・穴井夕子・八木田麻衣。アンダーメンバーも負けず劣らずのスキルあるのも魅力の一つです。


活動期間に発表されたシングルはグループユニットソロ含めたらとんでもない数で、wikiでは6年で56枚だけどもっとある感じです。アルバムは「Cha-DANCE Party」の名が付くもので12枚。


旧TPDの何を持って平成の音楽遺産なのかと言うと、大所帯のアイドルグループはおニャン子あるだろうし、ヒット曲ならAKBGは何連発もあるし、世代交代がスムーズなのはモー娘。であったりしますが、ここでは譜割りに迫りたいと思います。



巧み譜割りならつんくのモー娘。が一択でしょうけど、メンバーの個性にあったリレー也コーラスは旧TPDの方が早いです。

旧TPD初期の頃からリレー形式の楽曲は存在したものの、明確な形になったのはTKプロデュースが入った「十代に罪はない」当たり、そして1993年のアルバム「MAKE IT TRUE 〜Cha-DANCE Party Vol.6」で完成形を見せます。ただ歌える米光美保を前面に押し出せば良いものでは有り得ない事を証明しています。7人の個性あればこその楽曲に仕上がっています。今のアイドル楽曲の礎と大いに言えます。


ただのリレー形式(注.1)だけなら、いつかは誰かが発明していたでしょうけど、いや、あったよ海外のチャリティーソング。そこはちょっと置いといて。歌詞がそのメンバーの心から歌って響かせられるのは、今の所旧TPD位かなと感じます。


まあ思い出補正が募ってのそれでしょうと言われましょうが。

例えば売野雅勇作詩のシングル「ダイヤモンドは傷つかない」では、「♫〜、天使を見た」のリリックが有ります。これ歌えますか、絶対歌えないですよ。

歌詞では、冬に見かけた少年を天使の比喩表現してますけど。歌唱ではファンタジーテイストに仕上がっており、そう街に降り立った天使ガブリエルを見つめたかです。曲ってそういう息吹も有りますよね。そうなのですよ、歌い手が天使を確と見てないと説得力が有りません。現に2013年から活動した新生TPDがリアレンジとして歌っていますが、残念ながら歌詞だけです。

旧TPDにおける売野雅勇作詩は恥美的なリリックが多く、改めて旧TPDの懐の深さを感じさせます。


アイドルに恥美的なリリック歌わせるのって、AKBGに結構あるじゃないとの声も有りましょう。秋元康の作風って、平成のムーブメント写し取ってのそれですからね。平成の次、いやAKBGが急成長したら「恋するフォーチュンクッキー」を越える楽曲が生まれるかもしれません。



何と言うべきか…やはり新旧合わせてのTPDじゃないかなとも。後続のグループに押され、それで良いのか新生TPDですね。売野雅勇さんに新たに楽曲書いて貰って、皆で歌おうよ。その上で表現力も付けば、絶対大ブレイクする筈なのにと、日々思う次第です。



最後のyoutubeは旧TPDの「ダイヤモンドは傷つかない」かなと検索したら、いつかの深夜に見た某昭和の文芸映画がヒット。そこだったのかと…。まあ偶然で収めましょう。

と言うべきか、シングル曲なのにMV作られていなかったよなとも。VHSでもMV集発売されていませんし。ここです、MV作っておけば、リバイバル評価高かった筈なのにと。ふと。


そこで新生TPDのライブバージョンは有ります。ただ若いなと…


■【LIVE】東京パフォーマンスドール(TPD)/ダイヤモンドは傷つかない -Rearranged ver.- https://youtu.be/9YRjDm1LMj0 @YouTubeより



その新生TPDの若さを存分に生かした楽曲も添えておきます。


■【公式】【LIVE】東京パフォーマンスドール(TPD) / TIME https://youtu.be/EXrijywYGxU @YouTubeさんから

正に振り先と言うべきか、この難解なフォーメーションに為に、譜割りがあるのではと思います。まあこの9人体制の譜割りも、今となっては、この組合せ絶対伸びるのになと感傷に浸ったりします。




リレー形式(注.1)

リレー形式の楽曲が何時からあったかと言うと、いやはや明確な事は判りません。ツインボーカル或いはコーラスグループが高じての昇華かなと思います。

そういう意味で、明文化になったのは「Do They Know It's Christmas?/Band Aid(1984)」同じ意義の「We Are The World/USA for Africa(1985)」かなと。当時としては衝撃でしたね。こんな豪家な面子がこの1曲に集まるのかと。そしてこれを期かどうか、フェス形式のフィナーレは皆がリレーしては歌い継ぐ傾向になります。まあほっこりしますしね。

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