別府家族旅行 10月11日版

 猫は韓流。

 という認識を持ったのは、別府の新玉旅館でのことだった。どういうことか、今から説明します。

 11日の16時から、旅館側の準備が出来たと言うことで、猫を見せてもらった。案内された4つほどの部屋では、猫がたっぷり。

 そのひとつ、韓流ドラマの部屋。

 液晶テレビに、韓流ドラマを含む、CS放送が映されていた。なにげに見ていたら、猫たちもこの韓流ドラマに夢中。

 ドラマの内容は、兄弟が同じ女子に恋をし、弟が兄に、その子を譲ろうとしている話だった。

 猫の大群は、最初こそ、わたしらにじゃれついてくれたが、すぐ飽きて、このドラマを注視していた。

 そこで、チャンネルを変えてみた。

 日本の推理ドラマ。ガン無視。

 アメリカドラマ。反応なし。

 韓流ドラマ。熱烈な注目。

 そうか、キミたちは、この恋の行方が、気になるんだね。

 わたしも気になる。小さな字幕で、声も小さいし、ハッキリ内容が分からない。弟、がんばれ。この先の展開、どうなるんだ。

「テレビがつまんないから、変えるよ」

 夫が、チャンネルをアメリカドラマに変えた。焼き餅か。やだねー。男のくせに。

 ていうか、テレビを見に来たんじゃなくて、猫を見に来たのだ!

「岩合さんの猫動画だったら、もっと反応が良いかも」

 夫が言うので、わたしも、スマホ動画サイトから、猫動画を引っ張ってきて見せたんだが、

「はいはい、面白いですね」

 無表情な猫でありました。岩合さんの動画じゃないから? 韓流じゃないから?

 へこむー。


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