しつこい文芸社  3

2019/03/22、午12時頃文芸社からTELあり。

以前、『人狼と月から出た星の人』 を、文芸社に投稿しました。

絵本大賞ってのがあったんですよ。

大賞のお金が目的だったんですが、ボツになりました。

そしたら、2019/03/22、文芸社から電話があって、

「人狼ってところがいい」 「書き慣れてる」と褒めた上で、

「安くするから、一緒に出版しないか」 と。

しつこいねえ。 やらないって言ったじゃないか。

連絡があったのはこれで3回目です。

出版するお金があったら、生活費に回すよ。


「あの、以前にどちらかで自費出版なさったことがあるんですか」

 と聞かれたので、

「500円で自費出版しました」

「どこから出されたんですか? 新風舎?」

「もう倒産した会社ですので……」

 ずいぶん昔の話だ。NHKの朝ニュースで、『マイ・ブルックル』 って自費出版会社を紹介してました。

 オンデマンド出版。500円で1冊作って、いまも持ってます。

「どんな内容の物を作られたんですか?」 と、編集者。

「えーと、足の裏が悪性黒色腫メラノーマになりまして」 わたしは正直に答えます。

「闘病記ですか!」 驚く編集者。

「そうそう、それそれ。まったく、売れませんでしたねえ」

「まあ、この頃じゃあ、有名作家でも売れない時代ですからね……」

 編集者ったら、本音がぽろっ。

 そんなこと言ったら、なおさら自費出版が売れるわけねーじゃん!

「まあ、闘病記のようなものより、あなたのファンタジックな話の方が見込みがあるから」

 あわててたので、思わず笑っちゃいました。


とにかく、丁重にお断りして電話を切りました。

ファンタジーはいま、とても隆盛です。異世界で活躍して、スッキリってのが多い。

わたしも、ファンタジーについては、ここ40年以上読んでいるので、だいたいのことは言えると思うけどね。

最近のファンタジーは、お子さま相手に「お上手、お上手」 とおだててお金を巻き上げるタイプのが

多いような気がするぜ。

わたしは『精霊の守り人』シリーズの上橋菜穂子のファンタジーは

わりと好きなんですよねー。日本をカリカチュアしてるところも含めて。

最近はああいう、重厚なタイプがなかなか出てこない。小野不由美は善戦してるけど、どこか人工的だし。

わたしが書けって?

星新一で育ってるから、ムリ~す☆

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