不治の病 3

昨日の続きです。

パーキンソン病のわたしの知り合いCさんと話す機会がありました。

彼女は、パソコンボランティアの生徒さんの知り合いDさんと同じように、

卓球が大好きで、公民館によくおじゃまして、

球を追っかけていたのだそうです。


手足が不自由になって、足ももつれて運動がしにくくなってしまい、

とうとう、卓球は諦めたらしい。

その代わり、大好きな歌を、毎週歌っているそうです。

「好きなことをしていれば、ドーパミンが出てきて、

パーキンソン病に対抗するにはいいみたいよ」

とわたしが言います。

「うちの町内でも、パーキンソン病の人が増えてるみたいね。

まあ、人生50年って言ってた時代から見れば、

いまの時代は不自然なほど長寿だし。

40~50代の人にパーキンソン病が多いのも、

昔の時代から見れば、逆に、「寿命」 ってことじゃないかな」

と言いましたところ、


「やだなー。早く治療法が確立しないかな」

その人は、うっとおしそうです。

「今日できたことが、明日できなくなるって、つらい」

じょじょに衰えてくる自分の身体。

健康は、ほんとうに大切な資産ですね。


「わたしのいる病院でも、同じ町内から4人もパーキンソン病の人がいるの」

という、Cさん。

病気になったとき、いかに自分を保っていくか。

わたしでできることは、やっていきたい、と

決意しました。

わたしのほうが年下だから、偉そうにあれこれ、できないかもだけどね。


年賀状をくれた人が、2日に亡くなったという話もありました。

ひとり、またひとりと去って行く人々。

病気って、なぜあるのでしょうか。

乗り越えることができないままに、打ち倒されて死ぬ人。

そういう人々が、未来への礎になっていくのでしょう。


病とともに生きていくという選択肢もあって欲しいな。

わたしもそうなんだから。

完璧な人間はいない。

完璧を目指したら、きっと人間は行き詰まってしまうに違いないのです。

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