ま、いっか

最近は痛風気味

自分を許す

この間、TVで瀬戸大橋のボルトの点検をする仕事をする人を扱った番組が

あった。

「この仕事で一番気をつけていることは何ですか」

と訊かれたその職人は、

「ま、いっかと片付けないことです。」と答えた。

 最初はあまり気に留めなかったが、後で考えてみたらとても大事で、身近なことだなと思った。

 あれだけの大きな橋を管理するのにボルトがちょっと緩んでいるのを見て「ま、いっか」と見て見ぬふりをして大事故にでもなったら大変なことだ。

 仕事の責任の大小に関わらず、この言葉は非常に意味深い。仕事上の妥協は場合によるが、良きものを決して産まない。

 自分に置き換えた時どうだろうか?直接人の生命や財産に影響する仕事ではないから、その言葉は心の奥から「もやもやっ」と現れて、悪魔の囁きに全てを委ねるかのように、物事を片付けてしまう事が多々ある様な気がする。妥協や堕落がその言葉一つで片付けられてしまうので、恐ろしい。

 「ま、いっか」で済ませていくと、後で振り返った時「ま、いっか」という人生では済まない訳で、決して「良い」人生では無いであろう。

 その職人が自らの全人生を振り返った時、いい意味で「ま、いっか」と自分を許すのではなかろうか。

そんな人生を送りたい。


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ま、いっか 最近は痛風気味 @Kdsird1730

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