第49話 マスターロット・サード


『イレイザー反応! 場所は……此処の直上です!』

 ズドォォォォォォォォォォン!!

 そんな地響きが地下のAoB本部にまで響いて来た。

「落ちて来た……!?」

 聯はその衝撃に驚愕を隠すことが出来ない。

 ハクがその手を引く。

「行こう!」

「……ああ!」

 覚悟はとっくのとうに出来ていた。

 学校の校庭に出る。夜、誰もいない学校に白いソイツはいた。

「ば、馬鹿な……!」

「大きすぎる……!」

 学園の校舎よりも大きなそれはノズル状の頭が無ければ怪獣として自衛隊を呼んでいたところだろう……いやこのままだと勝手に来てしまいかねない!

 聯は急いで念じる。

『overwrite』

『OK overwrite to the factor』

 虹色の戦士が怪獣型イレイザーの前に立つ。イレイザーの巨大な目がこちらを捉えた……聯はそんな風に感じ取った。

『giant』

 念じる。

 身体が巨大になっていくのを感じる目線がものすごく高くなる。

『イレイザー反応! 場所は……此処の直上です!』

 ズドォォォォォォォォォォン!!

 そんな地響きが地下のAoB本部にまで響いて来た。

「落ちて来た……!?」

 聯はその衝撃に驚愕を隠すことが出来ない。

 ハクがその手を引く。

「行こう!」

「……ああ!」

 覚悟はとっくのとうに出来ていた。

 学校の校庭に出る。夜、誰もいない学校に白いソイツはいた。

「ば、馬鹿な……!」

「大きすぎる……!」

 学園の校舎よりも大きなそれはノズル状の頭が無ければ怪獣として自衛隊を呼んでいたところだろう……いやこのままだと勝手に来てしまいかねない!

 聯は急いで念じる。

『overwrite』

『OK overwrite to the factor』

 虹色の戦士が怪獣型イレイザーの前に立つ。イレイザーの巨大な目がこちらを捉えた……聯はそんな風に感じ取った。

『giant』

 念じる。

 身体が巨大になっていくのを感じる目線がものすごく高くなる。

(ホント、タイプ:ライターって何でもありだよな……)

 そんな事を考えていた一瞬を狙われて爪を振るわれる。喉元目掛けて。

『うおっ! 危ねぇ!?』

 そのまま怪獣型イレイザーが反転する。尻尾を振り回す攻撃だ。これは流石のファクター・デュアルも避けきれない!

 盾で防いだファクターだったがイレイザーの追撃は止まない。そのまま後ろ蹴りだ。それを剣で制するファクター。しかし。イレイザーはそのまま片足で一回転し元の位置に戻り口から炎……ではなく真白を吐く。大量の白紙化現象だ。学校を巻き込む訳には行かない。

『fly』

 空を飛び一気にイレイザーを運ぶ場所は……。

『あの大きな川だ!』

 被害を最小限に抑えられそうな場所を選んだ。川の上で巨人と怪獣が対峙する。

 まずは剣で斬りかかるファクター、イレイザーはそれを読んでいたかのように躱す。しかし反転斬り返す。そのⅤの字の動きまで読めなかったのか腹を切り裂かれるイレイザー、血の代わりに白が流れ出る。

『コイツ意思がある!』

『まさかマスターロット!?』

『しかし封鎖核ボックスは七つのはずだ……あの糺がそう言っていたのだからな……』

 ハクとワンが現状を分析する。しかし二人の言葉を聞いて聯は思いつく。

「サードだ……サード自身もマスターロットだった……」

『だがヤツの封鎖核はハクに飲まれ君の力で消滅させたはずだ』

『だけどファクターだった先輩がイレイザーになっただけであんなにも特殊なイレイザーが生まれた! もしサードの中にも封鎖核の残滓みたいなものが残っていたとしたら!?』

 沈黙が訪れる。戦いは続く。今度はイレイザーの爪がファクターの肩を切り裂いた。あふれ出るモノはないがダメージが浸透していってしまう。

『うおりゃああああああ!!』

 剣をまっすぐ突き立てるように真っ直ぐに突進する。イレイザーは躱そうとするもその巨体を上手くコントロールしきれなかったようだ。剣はかすり白を溢れ出させる。

(避けきれない攻撃を当てれば勝てる!)

『big sword』

 もともと巨大な剣がさらに巨大になる地面に突き刺せばそれはもう巨塔となろう。その剣で横薙ぎに振るう。

『これで真っ二つだ!』

 その時だった。怪獣の姿が消える。剣が空を切る。

『どこ行った!?』

『聯! 直上!』

 そう言われて上を向く。そこには遥か高く飛んだイレイザーの姿があった。

『最初もああやって現れたのか!? どんな脚力だよ!』

 躱すか、受け止めるか悩むファクター、そうしている間にも白は近づいてくる。

『ああもう! 切り捨てる!』

 巨塔のごとき剣を上段に反り返るようにして構え、その時を待つ。

 その時、イレイザーが空中で態勢を変え、そのノズル状の頭をこちらへ向けた。

『まさか!?』

 迫りくる白白白白白白白白…………溶け切っていなかったトラウマが頭を出す。白紙化現象を真正面から受け止める。

 間合いに入った!

『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!』

 上段からの唐竹割り、それでイレイザーを真っ二つに引き裂いた!


 『restoration』

 辺りの白紙化現象を元に戻す、ついでに自らのサイズも元に戻す。

『イレイザーの核が発見できませ――』

 ん。と言おうとした時だった。

『ファクターレーダーに反応あり! 繰り返す! ファクターレーダーに反応あり!』

 思わず空を見上げる……そこには使

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