第32話 エピローグ③


 地下水道のトンネル。その道を行く一人の少年。腕にはタイプ:ライター・バックスペースが巻き付いている。

「まだだ、まだ終わってない……!」

 彼を突き動かすモノは何か。もうドクターと慕ったれいもいない。ハクに埋め込まれた封鎖核ボックスは取り除かれてしまった。もう打つ手などないように思える。

 それでも彼は吠える。

「まだ、終わってない!!」

 彼の行く道に何があるのか。それは誰にも分からない。

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