病んでるキミは、どこにいる?
「……その包帯、怪我でもしてんの?」
「え? あぁ、さっき、ちょっと
「見せてみろ」
「え?」
「包帯、とって見せてみろ。結果次第では、一緒に行ってやる」
あの黒髪に
「え、えぇ! き、桐谷って、傷跡フェチ? ちょ、ちょっと引くかも」
明るい色の髪の毛を掻き上げ、衣笠は
「お前、コレ……」
そこには――
「けっこー、痛かったんだよ?」
彼女の言うとおり、アスファルトで擦った
試しに
「え、えと……き、
一心不乱に腕を
「なんだ、気のせいか。馬鹿らしい。やっぱり、
「え! な、なんで、あたしが、そんなん言われないといけないの!? ひっどー!」
ぶーぶーと文句を垂れる衣笠が、自然な動作で俺の腕を抱き込み、意外と大きな胸を押し付けてくる。
「やめろ。
「好きな人に、アピるのは当然じゃん。なんで、水無月に文句言われないといけないわけ?」
「衣笠は、俺のストーカーなんだよな?」
「え、うん。あたし、桐谷のストーカーだよ?」
教室で昼食をとる同級生たちに噂されるのを恐れる気はないのか、全身を俺にくっつけたギャルは
「さっき、俺のことが好きだって言ってたが、ストーカー行為を行うことで、俺に嫌われるとは思わなかったのか?」
「だ、だって、ホントに好きだったし……き、桐谷のこと考えると、胸がドキドキして……そ、その……れ、冷静じゃいられなくなって……」
わからん。コイツ、何を考えてる? この程度のヤツが、俺の下駄箱に髪と爪を入れるのか?
「それが本当だとしたら、あの下駄箱に入ってた〝黒髪〟はなんだ? それに、十分に伸び切った爪は?」
俺が問いかけると、彼女はきょとんとして目を丸くした。
「え? なんの話? あたしの髪の毛……ほら、黒じゃないよ? それに、爪を入れたのは大分前の話だし……髪の毛も〝数本〟入れただけだよ?」
髪の毛を
「……弁当箱は?」
弁当箱を開けて中身を見せると「きゃっ!」と悲鳴を上げ、俺に抱き着いて胸元に顔を
「な、なにこれ!? あ、頭、オカシイんじゃないの!? け、警察! 警察に連絡したほうがいいって!!」
「コレは、お前が入れたんじゃないのか? 手紙に書かれている文章からして、昨日、電話をかけてきた相手と同じの筈だぞ?」
「あ、あたしが、こんなことやるわけないじゃん! コレ、誰かが〝真似〟してやってるんだよ!」
おいおーい! 面倒くさいことになってきたぞーい!
「……
「なんだって?」
確信を
「あの子だよ! だ、だって、あたしたちのこと、スタンガンで
あながち、否定できねぇ!
「ほ、放課後、あたしに付いてきて! 身の
俺に
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