第10話 間接照明
パーティーで出会った俺の彼女は家具屋で働いていて、とても趣味がいい。
今までコーディネートした部屋の写真を何枚か見せてもらったが、少し薄暗くまるで寛ぎのカフェのようなのだ。
そんな彼女とのデートは、今までは専ら外でだったのだが、今夜初めて部屋に行くことになった。いつもよりオシャレをし、差し入れを買って約束の時間にチャイムを押した。
出てきた彼女はとっても嬉しそうで、俺も思わずニヤける。
「今日ここに来ることは誰にも言ってないよね?」
『うん約束だからね。付き合ってることもまだ誰にも言ってないよ』
俺は緊張で乾いていた喉を潤すため、出されたお茶を一気に飲み干した。
「良かったぁ♡」
彼女はそう言うと、いつもの様に俺の腕にぶら下がって甘えてきた。
「見てみて~!間接照明あと一つ作りたかったんだけど、丁度いいって思ってたから」
クラっ……薄れゆく意識の中彼女が指した方を見ると、人間の上腕で作られたと思われる関節照明が……。
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