第30話 読書
朝食を食べ終わると地下室に移動した
魔法陣の前で魔王が画集を私達に見せてきた
どれにするか選べと言っているようだが……
どれも恐ろしい魔物だった
おじいさんはすぐに一番強そうなドラゴン見たいな絵を選んだ
それを見た魔王の顔が険しくなり 覚悟を決めたように立ち上がった
なんか やばいわね
「待った 無理だから」
魔王でも厳しそうな魔物がいるダンジョンなんて本当に無理だから
全力で拒否
「無理 無理」
おじいさんさんから絵を奪い床に置いた
魔王が魔物の絵を並べ始めた
強い順番だと思うけど……
強そうなドラゴン
赤いドラゴン
グリフォン
首のない真っ黒な鎧の騎士
ケルベルス……かな?
巨大蛇
の6枚……一番弱いのが巨大蛇って……
巨大蛇1匹の討伐でもその国の最強の勇者に依頼する魔物なのに……それでも負けたという記録もあるのに……その巨大蛇が沢山いるダンジョンなんて無理に決まっている
そうよ 蟻の魔物が出るランクのダンジョンはどうした
私はケルベルスを指差し 巨大蛇を指差し 何もない横を指差し もっと弱いのはってジェスチャーしたら
魔王が首を横に振った
「あるでしょ 絶対 ねぇ スライムかゴブリンにしましょ ねぇ」
伝わってないのか 拒否なのか 首を振りやがったよ
そうよ 書物庫にスライムやゴブリンの絵が描かれた本くらいあるはずよ
私はおじいさんと魔王を引っ張り立たせて 書物庫に向かった
書物庫で探すとすぐに見つかった
スライムの絵 ゴブリンの絵 2つを魔王に見せた
すると魔王が手でばってん
「嘘つくな~ スライムとゴブリンくらいいるでしょ」
叫んだが
また手でばってん
伝わっていないのか……拒否しているのか
どんな本があるのか見ていると ダンジョンについての本とレベル上げについての本を見つけた
よし これで魔王には騙されないぞ
2人に本を読むことをジェスチャーで宣言した
おじいさんと魔王が稽古のジェスチャーをしてきたので 私は庭で本を読むことにした
ダンジョンについて
なになに ダンジョンに繋がる専用の転移の魔法陣から行くことが出来る
あの魔法陣ね
そして ランクは自由に選ぶことが出来るって書いてあった
やっぱり 魔王め 弱い魔物のダンジョンにも行けるんじゃない 全く 私が何も知らないと思って
N級ダンジョン レベル10以上推奨
M級ダンジョン レベル20以上推奨
L級ダンジョン レベル30以上推奨
K級ダンジョン レベル40以上推奨
J級ダンジョン レベル50以上推奨
I級ダンジョン レベル60以上推奨
H級ダンジョン レベル80以上推奨
G級ダンジョン レベル100以上推奨
F級ダンジョン レベル150以上推奨
E級ダンジョン レベル200以上推奨
D級ダンジョン レベル250以上推奨
c級ダンジョン レベル300以上推奨
B級ダンジョン
A級ダンジョン
S級ダンジョン
SSS級ダンジョン
脱出するためには ダンジョンを攻略するか ダンジョン転移の玉が必要
ダンジョン転移の玉は魔物がたまに落とす 魔物が落とすダンジョン転移の玉は同じランクのダンジョンしか使えない
B級ダンジョン以上のダンジョンから生きて脱出した者はいないとされている
B級にはバジリスクやそれよりも強い魔物が出るって書いてるけど……誰も生きて出てないんでしょ
まあ 国の依頼で入った場合は情報が表に出ないかもね
バジリスクよりも強いグリフォンがB級かA級でしょ
あの強そうなドラゴンってS級かSSS級ってことよね 私をどこに連れて行こうとしてたのよ
ダンジョンはどんな魔物がいるのかはランダム 出る魔物の強さはダンジョンのランクで判断することが出来る
誰も攻略していないダンジョン もしくは長い間攻略されていないダンジョンにはボス部屋の奥に宝部屋がある 各階段を降りると透明な玉か青い玉が埋まっている壁がある 青い玉の時はその階が攻略されていない印のようだ
……おじいさんと魔王は精霊召喚の玉を手に入れるためにダンジョンに入るんでしょ それなら誰も攻略していないB級ダンジョン以上がいいのかな……って絶対無理 私が死んじゃうよ 死ぬ自信があるよ まったく
次がレベル上げについての本ね
……
……
えっ 獲得経験値って……おじいさんと魔王のレベルは高いよね……いくつなんだろ
獲得経験値=魔物の経験値×自分のレベル÷参加したメンバーの合計レベル ※1未満は切り捨て
魔王だからレベル300くらい? おじいさんはそれ以上だから350くらいかな?
だとすると経験値が351以上の魔物でないと私に入る経験値は0ってこと……
経験値351の魔物って勇者のパーティーや強いベテランのパーティーが戦う魔物だよね
もしかして……魔王とおじいさんのレベルはもっと高くて巨大蛇を倒さないと私に経験値が入らないとかなの……かな?
私は2冊の本を何度も読んだ
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