【連作短歌】射精って気持ちいい?(十二首)

朝起きて濡れる感触確かめてその日あなたは男と知った


幼き日国道沿いの安ホテルどうしてあるか今しがた知る


なだれこむ男女がベッドへそして幕

創作技法割愛を知る


成功を知る知る知って性交と新しき字をあててみるなり


また今夜我慢できないから頼む脳髄の奥彼女に頼む


今日もまた万の男が夢の中裸身の少女のナカへと満たす


自慰ですむそれなのになぜ他者が要る?

出したものには器がいるから


器無き自慰を示して虚ろとす

器の名をば命あるひと


誰か言えクラスの中で好きな子は?

意味するところ性格うちからそと


「テクストを精緻に読むが文学者」

の口癖は

「これは射精だ!」


人間は水で六割できている男の場合それは白色


彼の知は白濁色でできていてときどき下からあふれるらしい

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