002  類似する世界Ⅱ

「い、いや……。まっ……!」


「あっ……! ひゃっ……⁉」


 それは生まれたままの少女。少女が裸のまま目の前にいた。


 肌は白く、お湯に濡れた髪から肌がこの柔らかい感触と物凄い光景が目の前にある。


 ————って、なんでこんな所に少女がいるんだ! 俺はじ、自分の部屋に入ろうと……。


「…………」


 なぜかありのままの感想を伝えるべきよりも、自分の心臓がドクンッ、ドクンッと鼓動が早まる。


 今にも気を失いそうな勢いで、鼻から鼻血が少し垂れる。


「え……? ど、どうして、私の家の……お風呂に、ひ、人が……あ、現れるの‼」


 ————待て、待て、ここはゲームの世界だ。目の前にいる少女はたぶんバグで出てきたNPCだ。そう違いない。


「って、そんなわけあるか‼」


「ひゃっ!」


 少女は怯えて、可愛らしい声を漏らす。


「い、いや、こ、これはたぶんバグの一種であって、そ、その不可抗力なんだ! お、俺だって何でここにいるのか————」


「な、何を言って……んんっ‼」


 この状況からして、少女との距離が密着しており、そして、右手には何か物凄く柔らかい弾力のある感覚が伝わってくる。


 そ、そうだ。これも夢なのだ。何かのイベントだ。運営側がそう仕組んだイベントに違いない。

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