第2話 よくあるプロローグ2

ワームホール。




気づかぬうちに発生、消滅を繰り返し、存在を認知できず物質に影響を与えぬほど、ほぼ無に近い現象だった。




しかし、偶然が重なり、肉体から解き放たれたばかりの魂がそこにはまりこんだ。




魂はワームホールの作用によって、事象の壁をすり抜け、すり抜けた際に付加された膨大なエネルギーをもって時間の矢を混乱させたまま、ある時、ある場所、ある肉体に落ち、定着した。




その魂がそこにたどり着く前に、付加されたエネルギーはずいぶんと散り失せていたが、それでもまだ膨大なエネルギーを内包していた。そのままでは魂が耐え兼ねて周囲の磁場を巻き込み自壊をしてしまうほどには。




魂は自我を持たない。しかし生存本能と呼ぶべきか、自滅しないよう、自然とそのエネルギーを使用、消費し、自身に合うよう適合させ始めた。


また魂とのつながりを強化しそれを通じて、定着した肉体の強化、資質能力引き上げを行い、高エネルギーの魂に耐えられるよう根本から進化させた。




そして、魔改造された新たな肉体との完璧な融合を果たした魂は、肉体の目覚めと共に、また私となるのを待つ。






あれ?これ、チートじゃね??

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