第9話 寝落ち




「あ、緑ちゃん、起きた?」


「…」


寝起きで頭が回らない。


いつの間にか眠っていたらしい。


しかも主人の膝の上で。


「…あ」


「うん?」


「ご、ごめんなさ、私ーー」


「何で謝るの?悪いのは俺の方だよ。ごめんね、長く待たせちゃったね」


しかし、仕事を待つこともできず、ましてや主人の膝の上で寝るなんてとんでもない。


どのようにして挽回しようか考えているとーー


「緑ちゃん、お腹空いてない?」


と聞かれた。


確かに空いているがどうしてーーと考えてふと時計に目を向けると、時計の針は私がここに訪れた時から約3時間程経っており、夕食の時間になっていた。


血の気が引いて行く。


今すぐ服を脱いだ方が良いのか、フェラからするべきか悩んでいると「夜ご飯、一緒に食べよう」と行為とは関係の無い提案をされた。


「え…」


「もう、世良家の方にも連絡してあるよ」


「で、でもーー」


「今日はうちに泊まるとも伝えてあるよ」


「…」





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