戦いを終えて
「ん……」
ハヤトが目を覚ましたのは次の日の昼頃だった。
少し騒がしくなってきた表の喧噪で目を覚ましたハヤトは自分が家のベッドに運ばれている事を把握する。
(誰かが運んでくれたのか……)
レイン辺りが運んでくれたのだろうと、ハヤトは寝起きの頭でぼんやりと推測する。
(後で礼言っとかないとな)
とりあえず昨日の件がどうなったのか気になったハヤトは、一階の書斎にいるであろうベルニカに事情を聞きに行くことにした。
ハヤトは寝転がったまま拳を握りしめる。
力の入らなかった体は、今ではすっかり回復している。普段通りに動ける事を確認したハヤトは勢いよく上体を起こす。
そして、起き上がったハヤトの視界に青いライオンの顔がデカデカと映し出された。
「………………………………………………………………」
視界いっぱいに映る明青の獅子を、ハヤトは暫し呆然と眺めた後、
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッッ⁉‼⁉」
一瞬でベッドの縁まで後退った。
それも当然。ベッドの上にニメートルを超えそうな巨体の獅子が鎮座していたのだ。誰だって叫び声の一回や二回上げたくなるだろう。というか上げる。
【目覚めたか】
口元を動かさずに、明青の獅子は言葉を放つ。
「お前は……俺の霊獣か?」
【左様。我は汝が具現した獣、ラスター・ブレイド】
明青の獅子はベッドから降りると、その巨体を床に敷いた絨毯に横たわらせる。昨日見た獅子の姿だが、背中の翼はなくなっている。
「翼はどうしたんだ?」
【今は戦う時ではない。
「そうか……こうやって出てきたって事は、名武は完成したって事で良いんだよな?」
【左様。本来は汝の呼び声が無ければ具現は避けるべきなのだろうが……】
「気にするなよ。好きな時に出て来るといい」
【承知した。汝が呼びかければいつでも具現しよう】
「……それなんか矛盾してないか?」
そこでハヤトはふと思い立つ。
「そういえば、お前の事はなんて呼べば良いんだ?」
質問の意図が理解できないのか、明青の獅子は立派な
【我の名はラスター・ブレイド。汝も知っているはずだが】
「そりゃ知ってるけど、そんな長い名前だと呼びにくいだろ? なにか
【無い】
即答だった。あまりにハッキリとした物言いにハヤトは思わず苦笑する。
「じゃあ俺が付けてもいいか?」
獅子は特に気にした様子もなく、ただ一言、
【汝の好きにせよ】
とだけ告げた。
そんな寡黙な獅子に、ハヤトはつい出来心で、
「それじゃあ……
適当な名前を挙げてみる。
【……】
途端に獅子の毛並みが逆立つ。その姿はとても恐ろしく、威圧感が尋常ではない。
「冗談だって! そんなに睨むなよ……う~ん、そうだなぁ……」
ハヤトが顎に手を添えて考えているとガチャ、と不意に部屋の扉が開かれた。
「ハヤト! 起きたのね」
部屋に入ってきたのは、制服に身を包んだアイカだった。
「元気そうで良かったわ」
「おはようアイカ。お蔭様で朝から元気に飛び跳ねてるよ」
アイカは絨毯に横たわる獅子を見つけると興味深そうな視線で近付く。
「これがハヤトの霊獣……」
アイカの視線に気付いた獅子が顔だけをアイカに向ける。
「『ラスター・ブレイド』だ。今ちょうどこいつの呼び名を決めようと思ってたんだ。ほら、少し名前長いだろ? だからアイカの
「にゃん太……」
「え?」
アイカは碧い瞳をキラキラさせて言う。
「この子の名前はにゃん太よ! 異論は認めないわ!」
「え、えぇぇぇぇぇ⁉⁉⁉ いやいやいや! それはないだろ⁉」
「なんでよっ! いい名前じゃない!」
何故かアイカは引く気が無い。どうやら本気で言っている様だ。
「いくら何でもチャーミングすぎるだろ⁉ どこにそんな柔和な印象を受けたんだ⁉」
そう言って獅子に視線を移すと、明青の獅子はアイカに向かって全力で威嚇していた。
「見ろ、めっちゃ怒ってるぞ!」
「あ、あら? おかしいわね……」
アイカは困った様に首を傾げた。
その後、荒ぶる獅子を何とか宥めたハヤト達は二人で話し合った。
「――それじゃあ命名『ライガ』で異論は無いな?」
結果、獅子と虎の子という意味の無難な選択肢を取ることにした。
「むぅ、もっと可愛い名前いっぱいあったのに……」
少しいじけた様子でアイカが呟く。類い稀な才能はここでも遺憾なく発揮されていた。
「お前もそれで良いな?」
【異存は無い】
念の為ハヤトが確認を取ると、明青の獅子改め、ライガも素直に首を縦に振る。
ライガの声は主であるハヤトにしか聞こえない。知識では分かっていた事だが、実際に聞こえる声を体感してみると改めて不思議な気分になった。
アイカがライガと戯れている間にハヤトは洗面所で顔を洗い、身支度を整える。
タオルで顔を拭きながら洗面所を出た所で、ハヤトは話を持ち出す。
「そういや昨日はどうなったんだ?」
「ちょうどその話をする為にここに来たのよ。気になるだろうと思ってね」
アイカは屈み込んでいた姿勢から立ち上がってハヤトに向き直る。
「あの後、軍に引き渡されたレネゲイドのメンバー達は直ぐに監獄に連行されたわ。話を聞くにはもう遅い時間だったから、尋問は後日にしようって事で昨日は解散になったの」
「運が良かったな、レネゲイドの奴等。あの時間からベルニカに尋問されてたらきっと今でも終わってないぞ」
「ヨーグさんも見た目の割りに大した怪我じゃなくて、二週間もあれば治るって
アイカの言葉を聞いて、ハヤトは安心した様に息を吐く。
「レネゲイドの攻撃を直に受けてたから心配してたけど、見た目通りの頑丈さで安心したよ」
今度見舞いにでも行こうと思いながら、ハヤトは質問を重ねる。
「俺をここまで運んでくれたのってレインか?」
「えぇ。ハヤトを寝かせた後は軍に戻るって言ってすぐに帰って行ったわ。詳細報告は次に会った時にでもやろう、ですって」
「そうだったのか。あいつにも礼を言っとかないとな」
ハヤトはまだ少し気怠い体を起こす為に大きく伸びをした。体に血が廻る様な心地良い感覚に浸っていると、何やら浮かない顔でアイカが押し黙っている事に気付く。
「どうしたんだアイカ?」
「う~ん……実はね、さっきの話はここで終わりじゃないの」
「まだ何かあるのか」
アイカは頷き、怪訝な表情を浮かべて言う。
「昨日の深夜、レネゲイドが収容されていた施設に何者かが侵入したの」
「何だって?」
早くも策を講じてきた相手の手際の良さにハヤトは驚く。
「それで? 逃げられたのか?」
アイカは首を横に振る。何とか逃亡を阻止できたのかと、ハヤトは思った。
しかし。
「その逆、と言ったら良いのかしら……レネゲイドのメンバー全員が侵入者から逃げることが出来なかったの」
アイカの口から告げられた真実は予想外の出来事だった。
「どういう事だ?」
「……消されたのよ。レネゲイドのメンバー全員の記憶が、全て」
ハヤトの背筋に冷たいものが走る。
「情報の漏洩を恐れたか……それにしても随分な事をする」
「侵入者は監獄の壁や鉄格子を一切破壊せず、レネゲイドのメンバー達の記憶だけを消して去って行ったそうよ」
「……と言うことは」
「えぇ、間違いなく犯人は霊獣士よ。それも随分変わった特性のね」
はっきりとした口調で、アイカが告げる。
霊獣士ならこの世界に多数存在する。だが、建物を一切破壊せず、目標の記憶だけを消して逃げ去るまでを単独で行ったとなれば、それは並大抵の霊獣士ではない。
「奴等もついに本格的に動き出したんだな……」
何を目的に行動しているのか、アイカを狙う理由とは何なのか、この組織はとにかく謎が多すぎる。
謎は人をゆっくりと浸食し、根強い恐怖を生む。
だが幸いにも、ハヤトには二つの事が分かっている。
一つは、両親を殺した組織であること。
そしてもう一つ、その組織がアイカを狙っているということ。
この二つが分かっているのなら、ハヤトが剣を取る理由には十分だった。
(アイカが完成させた術式『ビースト・リンク』。並の霊獣士に扱える術式じゃないが、今回の監獄を襲った奴なら、あるいは……だが何故奴等がこの術式を欲しがる?)
そこがハヤトにはどうしても腑に落ちない部分だった。
仮にレネゲイドがこの術式を求めていたとしても、この術式はハヤトとアイカの二人だからこそ、ここまで絶大な効果を発揮する事が出来た術式だ。他の霊獣士が展開したとしても獣力の共有を行えるだけでそこまで大きな効果は望めないはずだ。
「……なぁアイカ、獣波繋絆についてベルニカから何か聞いてないか?」
アイカは記憶を探る様に瞳を閉じるが、やがて首を横に振る。
「う~ん、特にないわね。私達の欠点を補い、高め合える術式としか聞いてないし、実際私もそうだと思うわ」
「そうか……」
考えれば考えるだけ謎が深まっていく。
迷宮の様に入り組んだ謎にハヤトが唸っていると、アイカが不服そうに頬を膨れさせる。
「な、何だ……?」
「また一人で考え事してる」
ジトリとした視線を向けるアイカに、ハヤトは後ろ首を掻く。
「分からない事が多すぎるんだから、今は考えてもしょうがないわよ」
「でも……いや、そうだな」
情報が足りていないのに憶測ばかり立てていてもしょうがないのは確かだ。
「アイカの言う通りだな。分からない事を考えていてもしょうがないか」
そう言ってハヤトは再度大きく体を伸ばし、一人掛けにしては幅広のソファに腰掛ける。
「でしょ? 今は考えても仕方ないわ」
アイカも同じ様に一度大きく体を伸ばすと、気持ちよさそうに息を吐いた。
そして何を思ったのか、ハヤトが座るソファに歩み寄り、自分の体をハヤトの股の間に滑り込ませた。
「う~ん、ちょっと窮屈ね」
「……おい。何してる?」
とりあえず、ハヤトは落ち着いた対応を心がけて言う。
「何って……私も話疲れたの」
ハヤトにもたれ掛りながら、アイカは当然の様に言ってのける。
「いや……何で俺と同じソファに座ってるんだって言ってるんだけど──」
「こ、細かいことは良いじゃないッ!」
振り返らないまま、アイカは声を上げる。見れば、滑らかな金糸の隙間から垣間見えるアイカの耳は少し赤みを帯びていた。
「……アイカ、お前ちょっと無理してるんじゃ――」
「あーもうっ! ハヤトは嫌なのッ⁉ 嫌だって言うなら、やめるわょ……」
尻すぼみになっていく声と共に、アイカが寂しそうに俯いていく。
「いや、その、嫌とかじゃない、けど……」
ぶっちゃけかなり恥ずかしい。それに他の人に見つかったらハヤト達の関係がバレてしまう危険がある。家の中とはいえ、突然の来訪が無いとも言いきれない。
しかし、アイカは引く気は無いようで、
「な、なら問題ないわよねッ! うん!」
一人納得した様子で話を終わらせると、傍らのテーブルに置いてある本を引ったくる様に掴み取り、ペラペラと捲り始めた。
「な、中々面白そうな本ね! どんな物語なのかしら!」
「……それ、ベットの組立説明書だぞ」
「……」
気遣わしげに発せられたハヤトの声に、アイカの動きが止まる。
「し、知ってるわよ! 知ってて面白そうって言ったのよ! この板と板を接合する部分とか、何と言うか、胸が高鳴るじゃない⁉」
「落ち着けよアイカ。何をそんなに慌ててるんだ?」
ハヤトは様子が可笑しいアイカから説明書を取り上げると、後ろからアイカの横顔を覗き込む。説明書を取り上げられたアイカは頬を真っ赤に染めて俯いている。
「何かあったのか?」
耳元で問い掛けると、アイカは拗ねた子供の様に口を尖らせて言う。
「べ、別にそういうわけじゃ……」
「なら少し落ち着けよ」
「……誰の所為だと思ってるのよ」
「何か言ったか?」
「別にぃ~。……フフッ」
アイカが小さく吹き出す。強張っていた体から力が抜け、そのまま全身をハヤトに傾ける。
「あ~あ、なんだか馬鹿みたい。何を気負ってんだか」
「……悩み事か?」
「そうね~。でも、自分で解決してくれたみたい」
「……そうか」
二人の間に、無言の時間が訪れる。
しかし、それは気まずい沈黙ではなく、とても心地の良い静寂だった。
「ねぇ、ハヤト」
そんな静かな空間に、アイカの声が響く。
「ハヤトはさ、この三年間どこで修行をしていたの?」
意を決した様にアイカが尋ねる。以前、アイカには軍で修行をしていたと言ったが、具体的な内容は話していなかった。今アイカが聞いているのは、正しくその中身だ。
少し躊躇した後、ハヤトは静かに話し出す。
「……西の大陸シルフィード。ここはかつての戦争の名残が濃くて内戦が激しい所なんだ」
「知っているわ。シルフィードの内戦は有名だもの」
戦争を終えてなお戦いを止めないのは、何もレネゲイドだけに限ったことではない。世界の至る所に争いを望む者は現れ、周囲に憎しみを撒き散らしている。
その憎しみが最も色濃く表れているのが、西の大陸シルフィードだ。
「そのシルフィード大陸の街を拠点にこの三年、俺はベルニカの元で修行をしてきた」
「……それじゃあ、やっぱりハヤトは」
ゆっくりと振り返ったアイカの顔を見て、ハヤトは小さく頷く。
「想像の通り、俺は内戦の激しいシルフィード大陸の戦場で命がけの戦いをしていたんだ」
アイカは静かに息を呑む。
予想はしていた。日常の風景を見る様な眼差しで戦場を見るハヤトに、アイカも最初は戸惑った。普通の修行ではなかった事はハヤトの戦いを見ていれば直ぐに分かる。
しかし、いざ本人の口から聞かされると予想出来ていてもやはり衝撃を受けてしまう。
「昔は獣力が不安定で暴走する度にベルニカに助けられてた」
ハヤト達が子供の頃、フェアリードの付近でも小さな抗争が頻繁に起こっており、その際に発せられる獣力に幼いハヤトは敏感に反応してしまい、暴走する事が多々あった。直ぐにベルニカが暴走を抑えていたから大事には至らなかったが、一歩間違えれば取り返しのつかない事態になっていたかもしれない。
「そんな俺をある日、ベルニカは獣力に慣れる為だと言って戦場に連れていったんだ。遠巻きだけど戦場が見える丘に連れていかれた時の光景は今でも俺の頭の中に焼き付いてる」
人の声とは思えない様な怒号。救いを求める泣き声。それら全てが負の喚声となり、戦場を支配する。
武器が無くなり、先の尖った木の枝で戦う者もいる程だった。
「今も昔も、全員とにかく生きる事に必死だったんだ。でも、戦場で生き残る為には相手の命を奪わなければならない」
戦場とは奪い合う所。幼いハヤトが覚えたのはそんな事実だった。
「こんな事は絶対に続いていってはいけない。ベルニカはそれを政治的に解決する為に各地を回っているんだ。三年前の旅立つ理由はそれだ」
「そう、だったの……」
「俺はその間にベルニカから様々な技術を教わった。でもそれは最初の一年程だけで、後はずっとベルニカの
「じゃあ、ハヤトは今までずっと一人で戦ってきたの……?」
それはどれほど辛い事だったのだろうと、アイカの胸はどうしようもなく締め付けられる。
「一人、か……俺も最初はそう思ってた。自分が生き残るには、自分で命を守り続けるしかない、頼れるのは自分の力だけだって……。でも違うんだよ、アイカ。俺は決して一人で戦っていたんじゃないんだ」
ハヤトは顔を上げ、窓の外を見る。日差しに照らされたハヤトの瞳はどこか遠くを見る様に薄らと細められていた。
その表情は、アイカの知るハヤトではなかった。
「自分一人でやっている様に思えて、実際は色んな人に支えられているんだ。俺はそれに気付くのが遅すぎた……」
ハヤトの表情に陰りが出る。前髪の隙間から見えるその表情はとても悲しそうで、アイカは安易に踏み込んではいけないと思った。
「……ハヤト」
アイカはハヤトの左頬をそっと撫でる。一瞬、怯えた様にハヤトの体が強張るが、アイカは構わず手を添える。
「私、まだハヤトの悲しみや苦しみを分かってあげる事は出来ない。だって、ハヤトの気持ちを知るには、私はまだあまりにも知らなさすぎるもの」
この三年で、ハヤトは変わってしまった。
悔しい事に、アイカの知らない所で、アイカの知らないハヤトが、確かに存在する。
それでも、アイカは真っ直ぐに向き合う事を諦めない。
「だから行かないといけないと思う。知らないといけないと思う。それが私自身にとっても必要な事だと思うから。ハヤトの痛みを知らないで、ハヤトの事を分かった気にはなりたくない」
知らないのなら、知ればいい。
解らないのなら、解ればいい。
そんな当たり前の事を理解するのにも、人は時間を有するのだから。
「ハヤトの痛み、いつか絶対に聞き出すからね。私は中途半端は嫌いよ。ハヤトの事、全部理解するまで納得しないんだから、覚悟しなさい」
本当に真っ直ぐな言葉を叩きつけ、アイカは悪戯っぽい笑みを浮かべる。
その笑顔は、沈んでいたハヤトの心を暖かく照らし出す。
(あぁ、そうだ)
ハヤトは思い出す。これまで悩み、苦しみ、足掻いてでも進んできたのは、全てはこの子を守る為だという事を。沢山の人に出会い、考えも変わっていく中、本当に大切なことを、ハヤトは見失わずに済んだ。
ハヤトは腕を伸ばしてアイカを抱きしめる。アイカは一度体を強張らせたが、直ぐに体から力を抜いてハヤトに身を委ねた。
「アイカ……
それが、ハヤトの『生きる』意味。
アイカを守る為に、戦う。それがハヤトの想いの形。
ハヤトはそれを強く、深く、再認識する。
アイカの背に回した手には、二つの明青色の獣結晶が巻き付いている。
両親から貰った獣石は、ハヤトの獣力にその色を変えていた。
アイカはハヤトの胸に抱かれながら、ゆっくりと瞳を閉じる。
そして、ずっと言いたかった言葉を静かに囁いた。
「おかえりなさい、私の王子様」
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