第3話 転生すると思ったら魔力不足で異世界転送になった。

あまりにも元いた世界と全て違っていて、言葉が出ない。

「…今から何個か質問するからそれに素早く答えてくれ。よし、じゃあいくぞ。」


「まず、ここはどこだ。」


「どこかの森。」


「見た目が変わってないのだが、これは転生じゃなくて転送じゃないのか?」


「転生は魔力が足りませんでした。」


「今から元の世界にもどるこ…」


「多分できません。」


「お前、俺よりポンコツじゃねえか!!」

女神さんのあまりのポンコツさに度肝を抜かす。


「仕方ないじゃないですか!私は新米女神なんですよ!!」


(いやそれ今、初めて聞いたわ……。)


ふと、この女神と出会う前の出来事を思い出した

「でもよ、お前は確か俺がいた世界消したよな?」


「あぁ、あれはハッタリですね。私、ポーカーフェイス得意なんですよね〜。」

すごく自信満々な表情をしている。


「あっ、ちなみに先程の心がよめるも嘘ですよ!いやーほんとに信じちゃうなんて…。」

お腹を抱えながらこちらを見て笑っている。


(なんだろう…ものすごくあいつにザ○キをうちたい。当たらないと思うが…。)


「ふぅー。さて、そんなことより先にまずは活動拠点の確保からですね。」


「えっ、どっかの宿屋とかに泊まるんじゃないの?」


「……私達この世界の通貨もってます…?」


(転生したなら今所持している日本円はこの世界のに変わってたり……あ、転送だから変わらないのか…。)


ため息をつきながら首を横に振る。


「じゃあどうやって活動拠点を確保するんだ?」


「そんなの、決まってるじゃないですか。」


「…で建てるんですよ。」


「え…?今、私達…って…。」


「馬鹿にしないでください、これでも女神なんですからね!」


…違う、馬鹿にしたんじゃない。一応俺も頼られてるということに驚いたのだ。


「…《新米》をつけ忘れてるじゃねぇか。」


「うるさい!雑魚!粗大ゴミ!天野蓮!」


「いや、天野蓮は暴言じゃないだろ!!」



「ここに私が持ってきたアイテムがいくつかあります。なので、これらを使って木を切ってきてください。」


「え、切り替え早くない?ねぇ、さっきの悪口撤回してくれないの?」


自称女神はめんどくさそうにこちらを見る

「はぁ…じゃあ天野蓮だけは撤回しますよ…。」


「いや!そこ以外をだな!!!」



こうして、2人の異世界生活は始まった。























  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る