第73話 竜の巫女09



おっ かわいい


はじめまして


はじめまして 貴女は だれ


私は ヴァルキュリヤ よろしくね


はい 今すぐにでも よろしくしたいです


ふっふっふっ いつも見てますよ みんな幸せそう


えっ 見てる う~ん 貴女は え~と

何者 どうして ここに って ことは どこ


ふっふっふっ 私を呼んだのは 君だよ

私は君と一緒に ここに住んでいるのよ


一緒に ここにって


ここは ここだよ 英雄の体の中

君の魂と一緒に 私の魂も ここに


へぇ~ そうなんだ 貴女も神に選ばれて ここに


ふっふっ 私を選んだのは君だよ


俺が


そうよ 選んだでしょ バーサク王の玉を


あっ えっ じゃあ 貴女がバーサク王


違うわよ 知っているでしょ


そうだよね バーサク王の玉の核は

オーディンの魂だったよね


そうよ オーディン様は 偉大なる王

神のように崇められているのよ


貴女は


私の使命は 君を守ること そして 導くことかな

英雄としての道に う~ん 人としての道にかな


俺は強くなれるのかな バーサク王の玉の力を

引き出せば 強くなれるのかな


そうね 引き出すことが出来れば

君は 誰よりも 強くなれるわ


それを 導いてくれるのが 貴女ってこと


そうね でも バーサク王の玉の力は強力なの

一度に引き出そうとしても

きっと 君は暴走してしまう

そうならないようにすることが 私の使命


う~ん でも オーディンの力って

魔法や知識を何倍にも強化するんだよね


本来は そうすることも出来たわね


えっ じゃあ 俺がオーディンの力を取り込めば

魔法が使えるってことかな


ふっふっ それは無理ね

この前 オーディン様が君に呼ばれて

君をからかっていたけど ふっふっ

神様が 玉のエネルギーを

力 防御 素早さ 体力の強化だけに使えるように

設定しているのよ


う~ん なぜ そんな設定したのかな

魔法や知識の力が玉にあるのなら わざわざ

強化しないように設定しなくてもいいんじゃ


それは きっと 玉の力が強すぎるからだと思うよ


いいことじゃないのかな


何もかも一度に取り込めば体が持たないのよ


オーディン様の力は強力だからね


う~ん

たしか エネルギー値は どの玉も一緒だって

言ってたような……

神が玉に与えられる力は一定だと言ってたような…


そうね でも玉の核はオーディン様の魂だからね

更に問題なのが

玉のエネルギーが何の強化に使われるかだよね


力 防御 素早さ 体力でしょ


そうね でもね 強化されるのは

力 防御 素早さ 体力 そのものではないの

強化されるのは それらの成長率なのよ


う~ん 成長率の方がお得に感じるけど……


そうなんだけどね……

戦えば戦うだけ急激に強くなっていく

君なら分かっているでしょ

その高揚感が忘れられなくなり

体も心も戦いを欲するようになっていく

速すぎる成長に君の心が魂がついていけなくなるの


もしかして……

師匠が俺にいつも口うるさく言っている

レベル上げより稽古って言っているのは……


君の師匠の本心は分からないけど

稽古でゆっくり強くなっていくのは

君にとって とてもいいことだと思うよ

これだけは 絶対に覚えておいて

人を女性を大切にして

愛情を忘れないで

愛情が壊れた時 残るのは リビドーのみ

過去にバーサク王の玉をてにした英雄は

皆 心が壊れてしまったの

例外なく 全員戦場でも戦場以外でも

戦いに飢え 異常な興奮状態に陥る

鬼神のごとく暴れ 見境なく動くものを襲う

そして あまたの 多数の 被害を生み出す

女性達は……

……その子供達には狂った英雄を殺す使命が与えられる

狂った英雄の末路はいつも同じ

被害者の女性達とその子供達に殺される

残酷よね

神は なぜ 暴走することが分かっている

バーサク王の玉を作ったのか

なぜ そんな玉を英雄に与えるのか

なぜ 被害者である 女性達とその子供達に

過酷な使命を与えるのか

神の目的とは何なのか……


う~ん 俺もってこと


いいえ そうさせないために 今回私がいるのよ

それに 今回は心に 大きく影響を与える

魔法と知恵の成長はないからね


じゃあ 大丈夫ってこと


油断は禁物よ オーディン様の力は強力だからね


じゃあ オーディンの魂を俺の魂に取り込んで

俺の魂を強化すればいいのかな

魂が強くなれば問題ないってことだよね

たしか 玉の核である魂を取り込むことを

覚醒って呼ぶんだよね

過去の勇者 賢者 聖騎士は覚醒して

物凄く強くなったんでしょ


オーディン様に認められて 全てのエネルギー

そして魂を取り込むと覚醒出来るわよ


う~ん でも男の魂を取り込むのは……

貴女なら取り込みたいけどね


ふっふっふっ 試してみる


うん 今すぐに

そうだ ヴァルキュリヤは貴女の名前なの


うんん 私の名前はエイル


エイル いい名前だね エイル おいで


ふっふっ 大事な話の途中なのよ


ダメなの 何だか……

エイルも望んでいるみたいに感じるけど……


もう 魂を 心を覗かないでよね


エイル おいで


ふっふっふっ 最初から いるよ

君の体の中でしょ 

今の私達は魂と魂 体はないのよ


関係ないよ 俺には 可愛い エイルが見える

きっと 強くイメージすれば

お互いを感じることが出来る

エイルと1つになれるはずだよ


俺はエイルを抱き寄せた


えっ 不思議 魂と魂なのにね

キスしてもいい


俺はエイルを抱きしめ


キスを


ふっふっふっ いつも見ていたの

君が女性達とね みんな幸せそうだった


そうなんだ でも これからは 毎日出来るね

ずっと 一緒なんだから


ふっふっふっ


エイルを見つめると


エイルは微笑み


お互いに強く抱きしめ


俺達は何度もキスを


そして


……


魂は重なり合い


……


1つに


……







ありがとう


お礼を言うのは俺の方だよ


これからも一緒

ふっふっ 必ず 私が君を守って見せるよ

そして 英雄としての道を歩けるように

導いてみせる


う~ん エイル 俺達は一心同体なんだから

共に歩んでいこうよ ずっと 一緒に


そうね 私もこの体に住む者として

君と一緒に 君と共に ふっふっ


じゃあ エイルに オーディンのことは任せるよ


えっ


エイルがバーサク王の玉のエネルギーを取り込んでね 俺はおじさんの相手をしたり おじさんのエネルギーを取り込みたくないからね


ふっふっふっ 私がオーディン様の

私が強くなるの 考えてもみなかったわ

ふっふっ じゃあ 私もがんばるね


さすが エイル でも その前に ねぇ


ふっふっふっ


……








俺とエイルは


何度も


……


何度も


……






俺とエイルの魂は混ざり合い


そして


……






朝になると


……






下着がカピカピに

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る