第47話 F級の武器



目が覚めると両手に綺麗な花が

左手にはイネス 右手にはクレス

2人とも起きていた


「おはよう イネス クレス」


「おはよう このまま お別れってのは寂しいから

王都にいる間は私達が案内してもいいよね ねぇ イネス」


「おはよう そうね そうしましょ」


「そうだね それじゃあ お願いしようかな

でも そのまえにね」


あっ


俺達はもう少し寝ることにした

……






昼前に起きて ちゃちゃ達の部屋に移動した

食事は沢山持たせているが

どうやら メイドさんが朝食を用意してくれたようだ


それにしても……


う~ん


ちゃちゃ達と一緒にいたメイドさんを鑑定すると


サラ 17歳 レベル1 

綺麗な水色の髪でショートボブ 青い瞳で可愛い


でも さすがに クレスの家のメイドさんは……


俺がみとれていると サラはにっこり微笑み


小声でお嬢様達のこと聞かせてくださいねって


そう 俺にだけ聞こえる小声で


そうだよね 心配してたよね


俺は昼食も諦めることにした


俺のために用意されていた部屋で 

イネスとクレスの話を聞かせてあげよう



部屋に入りすぐに サラに抱きつくと

その前にお嬢様達のことを聞かせてっと


サラが話してくれた

サラは5歳の時から この屋敷に住み込みで働いているそうだ

イネスとクレスからは友達のように仲良くしてもらっていると


2人のことを本当に心配していたようだ

俺の早とちりみたいだね

う~ん なら

俺はパタトの街で2人に出会った時からの話をした

サラは嬉しそうに話を聞いてくれた


話が終わると

サラはにっこりと微笑み

抱きついてきて

キスを

そして

……






部屋の扉をドンドンと叩く音がして

開けなさいとイネスの声がした

もう一眠りしたかったけど

って考えていたら サラが扉を開けた


「まったく 油断も隙もないんだから ギルドに行くんでしょ」


俺がイネスを引き寄せてキスをすると

ほっぺをつねられた

クレスも近寄って来て じゃあ 私はこっちと言って

反対のほっぺをつねってきた

サラは笑いながら仕事に戻りますと言って出ていった



ギルドに向かう途中 ちゃちゃから貰ったサンドイッチを食べながら歩いた

メイドさんに貰ったのかな


ギルドに入ると すぐにギルドマスターが出てきて自ら精算してくれた

ボスのルークは懸賞金が1億

懸賞金がついて他の盗賊達の合計が1千3百万

盗賊達 101人の買取が3億3百万

71人の女性の買取が3億5千5百万

3人の女性の獣人の買取が6千万

1人の女性の亜人の買取が11億

盗賊の装備の買取が3842万

ちなみに盗賊のボスの装備は売らずに持っている


魔物の買取は王都ですると討伐報償金が出ないと言われたけど 面倒くさいので全て買取してもらった


大盗賊団退治をしたということで 

ギルドポイントが350ポイント付くそうだ

誰に付けてもいいと言われたので

ばにらとちょこに175ポイントづつ付けて貰った

俺とちゃちゃは銀のギルドカードだからね

これ以上増えて金になっても目立つだけだろう


かなりのお金になったんだけど……

ボスのルークが1人で139億エン以上持っていたので それとくらべると 多いのかよくわからなくなるよ



お金を持っていても あの人が来たら0になる

その前に使いきらないとね

とりあえず ばにらとちょこの装備かな


装備屋に入ると沢山の武器と防具が並んでいたが

しかし どれも見たことのある装備で目新しさがない

そんな中 壁際に無造作に山積みにされている装備品が

お得な商品と書かれているが 扱いは雑過ぎるよね

鑑定するとF級のランク付きの装備だった

どれも3万エンと書かれているが

う~ん

俺が立ち止まり考えていると 親切な冒険者が教えくれた

それはダンジョンで簡単に手に入るF級のランク付きの装備だと

どこまでランクが上がるのか鑑定して貰うには10万エン掛かるので

上がる確率が低いF級装備は わざわざ高いお金を払ってまで鑑定する人が少ないそうだ

運が良ければ当たりがあるかもなって教えてくれた

まあ 物凄い数が山積みに置かれているからね


ランク付きの装備のいい所は ランクが上がる装備なら 上げてもらう時に色々とカスタマイズ出来る所だそうだ

こだわりがないなら 一般の装備を買った方が安い

お金があれば 装飾をこったり 色を変えたり 形を変えたりすることだって出来るそうだ


そう言えば アリア達の剣は刀だったり 鎧は甲冑だったり デザインも色もカスタマイズしていたよね

当たりを探すのは宝探しみたいで楽しそうだけど


俺は剣を手に取ってみたが どれもこれも見た目は変わらない

そう言えば 反発力が小さいな

ってことは外れだな

これも これも 本当に外ればかり

まあ 3万エンだから仕方ないか

おっ これはミスリルの剣と同じくらいか

探せばいいのがあるかも

ちょっと楽しくなってきた

良さそうなのは ちゃちゃ達に持ってもらい

次々に持って反発力を確認していく


反発力が大きかった 剣7本 鎧5個 盾7個 兜2個を買うことにした


楽しくなって来たので 他の装備屋でも探すことにした


結局5軒も回ってしまったよ

剣31本 槍9本 弓3本 杖7本

鎧18個 盾39個 兜13個を買った


夕食は外で食べて今日もクレスとイネスの家に泊まることにした


明日は朝からランク付きの装備でカスタマイズした装備を作ってもらいに行く予定だ


だから早く寝る


まあ どうせ無理だよね


でも 俺は学習したよ


早めに用件を済ませればいいんだよね


イネスを連れてクレスの部屋に


明日は早いからね


えっ また クレスも一緒なの


ふっふっふっ 私はいいわよ


もう あっ


……

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