第23話 う~ん ぼったくられてないよね
ポワールの街が見えてきた時 メリナが
「見られてますね この先で盗賊が待ち伏せしてるんでしょうね」
と言ってきた
なるほど 確かに あやしい男達がいる
それなら ここで倒しておいたほうがいいよなぁ
メリナ達に隠れてもらい 逆に盗賊を待ち伏せしてもらうことにした
彼女達はレベルが高いから一緒だと盗賊もビビって襲ってこないよね
その点 俺とちゃちゃは
俺とちゃちゃは2人で手を繋いでポワールの街に向かう
やはり出ました
盗賊がぞろぞろと 盗賊イベント03だね
カモだと思ってへらへらしている
まあ しょうがないよね~
俺とちゃちゃは手ぶらだし
俺は高級そうに見える赤のローブとマントだけ
ちゃちゃは可愛い洋服でミニスカートだもんね
数がどんどん増えて……50人くらい って多くないですかぁ
う~ん ちゃちゃが可愛いからだよねぇ~
「確かに上玉だな 小僧もどこかの貴族の坊ちゃんだろう 金になりそうだな 絶対に傷つけずに捕まえろ」
聞こえてますよ~ まあ これだけいれば逃げられないって思ってるんだろうけどね
今のがボスだよなぁ
う~んと アダム 42歳 レベル62 盗賊 殺人
盗賊にしてはなかなか強いのかな
さて どうしようか
とりあえず ちゃちゃに鉄の剣を渡して 俺は朱殷の杖を構えた
子供だと思い へらへらと近づいてきた 隙だらけの盗賊4人に ちゃちゃがいきなり斬りつけた
「ぎゃあぁあ~ クソガキがぁ」
運よく腕を斬られた盗賊が叫んだ
他の3人の盗賊は剣を抜くことも叫ぶことも出来ずに倒れた
うわぁ~ ちゃちゃ って人を斬るの平気なんだぁ
周りの盗賊達の目付きが真剣になってしまったけど どうしようかな
「やめろ やめ うっ」
ちゃちゃは腕を斬った盗賊にも きっちり止めを刺して 俺の方に振り返り にっこりと微笑んだ
やっぱり ちゃちゃの笑顔は最高だね 振り返った時に揺れたミニスカートもいいよなぁ~
「ちゃちゃ おいで」
ちゃちゃは俺の側に駆け寄ってくる 俺はちゃちゃを抱きしめて 大きな声で叫ぶ
「魔那よ 力を貸してくれ 飛翔」
俺はジャンプして盗賊達の包囲を飛び越えて
「神速」
と叫び 演出として 幻影で足を少しだけ光らせて 来た道を走って引き返した
盗賊達は必死に走って追ってくる
素直だなぁ 単純で助かるよ
距離が開いたので俺は立ち止まり ちゃちゃを降ろした
「ちゃちゃ 試してみるかい」
ちゃちゃはこくりと頷く
俺はアイテムボックスから取り出した和弓と箙をちゃちゃに渡した
2メートル以上ある弓で威力が凄いそうだ
リリに売ってもらった武器の1つだ
B級の武器で和弓と箙にエン道具の機能があるそうだ 矢の入れ物である箙に傷ついた矢を入れると修復するそうだ
矢は100本もらったが箙には10本しか入らない
売ってもらったと言うか……
高そうなのであまりお金がないと言うと……
リリがキマイラの懸賞金と買取で1億になるので それでいいと……にっこり微笑んでいたが……
ぼったくられてないよね
俺がギルドにキマイラを持ち込みたくなかったので 助かったきもするが……
ちゃちゃが他の武器も気に入って 結局 別に5千万エン払ったが……
ちゃちゃが和弓で矢を放つ
おおっ 凄い いきなり命中かぁ さすが ちゃちゃ
ちゃちゃは楽しそうに次々に放つ
減った分は俺がアイテムボックスから取り出し補充する
練習はしてたが まだ命中率は低い
毎日の稽古に加えないとね
盗賊達は近づく前に次々に倒れていくが
「よし ちゃちゃ また逃げるよ」
俺が収納して ちゃちゃを抱えて逃げる
距離をとって また ちゃちゃが和弓で矢を放つ
ボスが25人の盗賊達と追い付いてきて叫ぶ
「ガキ2人に なんてざまだ レベル25とレベル17だぞ 油断しなければ楽に倒せる 絶対に傷つけずに捕らえろ」
「そこまでよ」
アリア達が盗賊達を囲む位置で登場した
正義の味方の登場である
アリア達は似合うなぁ~ みんな 可愛いし
せっかくだからポーズを決めて欲しいよなぁ~
盗賊のボスはそこそこ強そうだけど 他の盗賊達はアリア達の相手にならない 次々に倒されている
和弓の命中率を考えるとアリア達に当たりそうでこわい
「ちゃちゃ 次は飛苦無の練習をしようか」
ちゃちゃはこくりと頷き 自分のアイテムボックスから取り出し 盗賊達に投げ始めた
飛苦無は50本で 入れ物の箱がC級でエン道具の機能がある 傷ついた飛苦無を箱に入れると修復出来る 箱には10本しかはいらない
1本10㎝なので ちゃちゃが自分のアイテムボックスに収納している
これが3千万エンだそうだが……本当に?
箱が大きいのにちゃちゃが収納したので
リリがやっぱりと呟いていたが……
ちなみに残りの2千万エンで
手裏剣500枚
まきびしが10個入った箱が10箱
鉤縄が3本
手鉤が5個
これらは修復機能はついていない
忍者みたいで かっこ良さそうだから買ってあげたけど……
ぼったくられているような……う~ん
俺の手持ちがほとんど無くなった
リリがこれらの武器を出す前にいくら持ってるのか聞かれたんだよなぁ~
ぼったくられてない?
アリア達は容赦なく盗賊達を殺している
かなわないと判断したのだろう 盗賊のボスが仲間を見捨てて1人で逃げ出した
「ちゃちゃ 行くよ」
俺はちゃちゃをおぶって 後を追う
もちろん 神速魔法を使って ね
そして追いつき
「土塊弾」
後ろから石を投げつけた
2発目が当たるとボスが転んで 叫びながら振り返った
「くっ ふざけた真似をしやがって なっ ガキだけかよ もういい 小僧は死ね」
こちらに向かって来たので ちゃちゃに鋼の剣を渡した
俺は土魔法で援護だ
レベル差が10以上あるが ちゃちゃは互角以上に戦えている
もちろん 俺の土魔法の援護があるからだ
盗賊のボスが石の衝撃で体勢を崩しているので 体勢を整える前に ちゃちゃが斬りつけていく
俺は近距離から石を投げるなら1秒間で1発放つことが出来る 盗賊のボスがまともな体勢になることはない ちゃちゃの訓練なので 俺は本気で投げていないが……
敵わないと思ったのか 盗賊のボスが背中を向けて逃げようとしたが ちゃちゃのほうが動きが速い そして俺の投石からは逃げられないのだ
ちゃちゃは盗賊のボスに後ろから斬りつけて倒した
おおっ さすがはボス 多いな
お金を5千万エン以上持っていた
エンは持ち運びに困らないので どこかに隠しておく必要がない むしろ 盗賊ならいつでも逃げれるように持っていたほうが都合がいいだろう
ボスを回収してアリア達と合流するために走って戻る
そこには両腕のない盗賊が3人 アリア達に囲まれて何かを喋っていた 俺達が横に着くと 盗賊2人を斬り殺した
「情報は聞けたから 急いで回収して アジトに向かうわよ」
1人は嘘だった時のために生かしているのだろうが
盗賊も生かしてギルドに連れて行けば 奴隷として買って貰えるのではと聞くと 盗賊は嫌いだからって言われたよ う~ん
腕を切り落として拷問かぁ えげつないよなぁ まあ 盗賊相手だから……う~ん 俺に出来るかな ちゃちゃなら平気そうだけど……
俺とちゃちゃは急いで 矢や飛苦無を回収して回った
王都の店で1本見せれば作ってもらえるらしいが高かったのだから必死に集めた
それを見ていたアリアが矢や飛苦無は安いのにって
う~ん やっぱり……
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