第12話 可愛い猫の亜人を求めて



今回の狩りの参加人数は157名


B級 1人  レベル75以上

C級 42人 レベル50以上

D級 38人 レベル30以上

E級 76人 レベル15以上 


夜明け前に街の門の外に集合した スポンサーの奴隷商人から 全員に旅用の飲み物と食べ物が用意されていた 旅用として立方体の形になっている アイテムボックスは一般的には レベル×1㎝の立方体の空間が レベル×2個使えるのだ 自分のレベルにあった大きさの旅用の食料を取るように言われた いろんな大きさが用意されていたのでかなり余っている 俺のアイテムボックスには沢山入ると言うと余っていた食料を全てやると言われたので 500個以上あった残りを全て収納した 


受け取ってすぐに出発 朝日が昇る頃には国境を越えて森に到着した 俺達は深い森を進んで行く 俺は一番安全な真ん中より少し後ろの位置


進んでいると魔物が現れたとの報告とその後すぐに倒したとの報告が何度もあった 魔物はC級の冒険者達がすぐに倒しているようだ


俺は荷物運びなので戦う必要がない 荷物運びと言ってもアイテムボックスに全て入れているので手ぶらなのだが

大事な荷物を預かっているので戦わなくていいと言うより 戦うなと言われている 11歳でレベル21のE級の冒険者 すぐに殺られると思われているのだ


夜になって夜営をすることになった 俺は言われた通りにB級の冒険者ジュールの指示した場所にテントと鉄の槍10本 鋼の槍10本を出した テントで寝ていいと言われたが 自分用があるので許可を貰って出した むさ苦しい男達と密着して寝るなんて御免だ 食事は各自で取る決まりになっているので自分のテントの中で1人で食べた

見張り番はC級の冒険者がしてくれる 見張りは命に関わるので素人には任せられない だからと言って無償でやるわけではない この狩りのスポンサーの奴隷商人からお金が出るそうだ


2日目もまっすぐに森を進んで行く 昼近くになった時 いきなり騒がしくなった 俺の周りの冒険者達は獣族ではと話をしている しかしすぐに前方から魔物の群れが出たとの知らせが そして ほぼ同時に左側と右側からも魔物の群れが出たとの知らせが 更に後ろから叫び声が

後ろを見ると大猿の魔物の群れが

同時に?前後左右から?ありえないだろ……

明らかに計画性を感じるのだが……

後ろから襲ってきた大猿の魔物の群れは……20匹くらいか 大猿の魔物はD級の冒険者が1匹を6人で戦うくらい強い魔物 俺が戦えば楽勝なんだが……皆 苦戦している 俺はなるべく安全な中央で逃げ回れと指示を出されたが…… しかし後ろの集団はE級の冒険者が多く危険な状態だ 見捨てるのも嫌なので 俺は朱殷の杖で軽く小突く感じで大猿に攻撃した 俺の杖は100キロ以上あるので 当たれば大猿の魔物は1撃で倒せる 小突いて転かす そして杖を降り下ろして頭に攻撃して倒していった 後ろから襲ってきた大猿の約半分の10匹を俺が杖でこっそり倒した なるべく見られないようにしたつもりだが 命がかかっているので 実力がバレても仕方ない その時はその時に考えればいい 全ての魔物を倒したと知らせが来たが 今の戦いで多くの負傷者が出た 俺が戦った後ろは怪我人が数人出ただけだったが 全体でC級の冒険者が3人 D級の冒険者が5人 E級の冒険者が2人死亡したらしい

他の場所の魔物は強かったようだが……この後はどうするのか やっぱり撤退?10人も死者が出るなんて……


しかし何事も無かったかのように進み出した 獣族狩りの経験者に話を聞くと当たり前だと言われた 皆 個人で獣族を捕まえるために来ている 集団で移動するのは効率がいいからで 他人なのだからと それに命懸けだと全員が承知して参加しているのだと 

う~ん そういうものなのかな 人が身近で初めて死んで俺は動揺してたが……俺はびびってると思われ 怖くても悲鳴を上げずに安全な場所にいろ 荷物運びなんだから怪我をしないように注意しろと強く言われてしまい 周りの人達から笑われてしまった うーん 仕方ないか この世界の常識なんだから 元の世界の常識を持ち出すのが間違いなんだろう そもそも可愛い女の子を拐いに来ているのだから……俺の考えは都合が良すぎる 単なるわがままだ この世界のルールで楽しまないと……それに既にルールなら破って

いる 今更モラルもないよな 楽しく安全にやりたいように生きるって決めたはず


悩んでいても仕方ない 今更1人で引き返すことなんて出来ないし 


北にどんどん進んで行く 周りの冒険者達は不安よりも獣族を捕まえた後で何をするのかで盛り上がっている 一攫千金 獣族は最低でも5百万エン 元気が良ければ1千万エン以上 亜人なら億越え 皆 夢を語っている


北に順調に進んでいたが……


前後左右から一斉に叫び声や悲鳴が……


そして 知らせがきた


前方にD級の大蟷螂の魔物の群れが 約70匹


左側にD級の大蜘蛛の魔物の群れが 約80匹


右側にD級の大蜘蛛の魔物の群れが 約50匹


後ろにはまたD級の大猿の魔物が……50匹



そして B級の冒険者ジュールが死亡したと

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