第二段 ぼくのともだち
さて、漸くここまできた。くどくどと申し訳ないことをした。でもこれくらいの事を頭に入れて置いてもらわないと、きっと余りの情報量に誰もついてこられなくなるだろう。
否、正確には着いて来るのを止めると言うべきか。人は享楽の権利があり、それを邪魔するものを拒否する権利があるのだから。その点で言うならぼくの話はそうとも、大いに権利を侵害するのだ。
これまで話してきた通り、ぼくは組織に馴染めない。その組織のルールが全くの善でないと分かっている所に、おめおめと出て行って、頭を下げ、言いなりになり、自分を騙していくなんて器用な事は出来ない。つまりは不器用なのだ。しかし、それは周囲から見るとこの一言に限る。「幼い」と。
「幼い」ということは、この場合「我儘」という風に彼等は捉えていたと考えて良いだろう。ぼくの「幼さ」は、愚直に過ぎて、頭から否定しないと一般社会に馴染めなかったのだ。こういう言い回しは、物凄く厨二病くさくて、いかにもぼくが悲劇の主人公になっているかのように錯覚するかもしれないが、そう言う事は、本当の悲劇を知らない人の能天気な逃げ口上だとぼくは思う。
さてもさても、ぼくのともだちについては、言いたいことが山ほどある。
ぼくを自殺する様に嗾けた児童ダンスクラブの成員たち。
この世に見切りを付けたぼくの友人。
全てを忘却し罪悪感すら失った初恋の人。
しかしながら、これは遠吠え―――否や、Exposureであるので、一つ一つ、書いていくしかなかろう。ぼくが解放されるには、この憎悪を肯定する何かが必要なのだ。つまり、彼等を擁護する全ては、ぼくの考えや存在を排除し攻撃する。それは個人の自由だから構わない。だが彼等へ反撃する自由は、ぼくには与えられていない。その理由についても述べなくてはいけないから、ああ、なんということだ。この段だけでぼくは、犬畜生の糞尿で創ったかのようなヒトモドキドモの話を、三度もしなければならないのだ! ああくそったれめ! 地獄に落ちてしまえ! 社畜にでもなって生きる楽しみを失い、すり切れた魂でその首を吊るが良い!!!
かつて、ぼくたちがそうしようとして竦み、そしてそれを貴様等は嘲笑い、やってみろと発破をかけたのだから!
呪われろ、呪われろ、呪われろ!
貴様等の孫子共々呪い殺してやる! 貴様らの最愛の孫子は、貴様らの思慮の浅い青春の刹那的判断によって苦しめられるのだ!
呪われろ、呪われろ、呪われろ!
ああくそったれめ! こんなに何年も染みつくのであれば、いっそ「全て現実にしてしまえば良かった」であろうに! ぼくの一生をつきまとう化け物諸共、自滅していれば良かった! なぜぼくは躊躇ったのだ! さあ殺してやる、何度でも、何度でも語り殺してやる!
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