act.2 聖域
屋敷のセントラルコンピューターに向き合い、
俺はリターンコマンドを入力した。
車がこちらに向かって引き返してくる。
俺は屋敷の玄関に向かった。
五分ほどで、
分厚い鉄の天井が開く。
「やあ、今回はずいぶん時間がかかったな。まったく、どこのどいつが送り込んだ殺し屋だか知らんが、あんなガキが……」
「ガキで悪かったね」
車から出てきた男が、俺を見て言葉を失った。
「ばいばい、悪徳治安委員さん」
俺は男の胸にナイフを突き刺した。
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