第5話病室で

「舞の本当の能力……ですか?」




舞の本当の能力って一体……舞の能力……嫌、正しくは異能力は妖魔剣創造(ゴースト・バース)、舞が頭の中で考えた剣を創造する異能力そして、その剣は妖刀、魔剣、妖魔剣を限られている。更に剣だけでなく生物以外の物なら創造出来てしまうらしいが……と言われても俺には良く分からなかった。


玲奈さんのこの様子だと俺の思っていた妖魔剣創造(ゴースト・バース)とは違うらしい。俺のこの疑問は玲奈さんが直ぐ答えてくれた。




「舞の妖魔剣創造(ゴースト・バース)で妖魔剣を創造出来るの……」


「……はいそれは知ってますが……」


「妖刀、魔剣を創造しても何も舞に変化は何も起きなかったけど妖魔剣は別あの時の舞は完全に意識が無かった」


「じゃあ、あの時舞は妖魔剣を創造したって事ですか?」


「そうよ、あの妖魔剣は紅桜べにざくら、この世にはないとされる剣の一つよ」


「詰まりはこの世にはない剣を作る事が出来る異能って事ですね」




俺は玲奈さんに確認を取るように聞いてみる。


玲奈さんは少し考えるとゆっくりと話してくれた。




「剣だけならまだ良かった……けどあの戦いで舞は盾を出したわ」


「盾を……」




この話が本当なら舞の妖魔剣創造(ゴースト・バース)はこの世にはない物を何でも作れてしまうのでは……だとしたら俺の炎神の魔武器(レヴァンティン)をはるかに越える異能になるだろう。




「これは仮説だけど……」




玲奈さんは言葉を詰まらせる。


玲奈さんのこんな顔を見るのは初めてだ。


玲奈さんは額に凄い汗が……俺の考えているよりも舞の異能はヤバい代物なのかもしれない。


玲奈さんは俺の顔をじっくりと見ると玲奈さんは俺の眼をじっと見つめてる。




「どうか……しましたか」




俺は耐えきれずに玲奈さんに声をかける。


玲奈さんの声はとても小さく、震えた声だったが俺は一言を聞き逃す事は無いほど確かな声だった。




「廉、貴方の異能炎神の魔武器(レヴァンティン)も私の黄金宝石の剣(バルムンク)も殺して奪おうとする者は多いでしょ……でも舞の場合少し違ってくる。舞の場合は剣だけではなく、物で言えば例えばだけど……賢者の石とかね」


「賢者の石って……舞は本当に賢者の石を創造出来るんですか?」


「……多分ね……廉、私に何かあった時は舞のこと頼めるかしら」


「玲奈さんが誰に負けるって言うですか?」


「……私は貴方が思っているほど強い人間じゃないわ」


「玲奈さんが強く無かったら……俺は……」


「良いじゃない私も貴方も弱いのよ、だからこそ強くなるのよ」

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