第5話 登場人物が理解できない……


「やべぇな!ここから教室までけっこうあるぞ!」


「そこの渡り廊下の上に登ってあそこからベランダに移って行けば行けるんじゃね?」


「かんちゃく天才かよ!」


「問題は鍵が空いてるかだな、まだ寒いから窓閉まってるだろ……」


「叩き割る!」


「授業所じゃねぇ事件!脳筋かよ!」


「筋肉は裏切らない!」


マッスルポーズを取る夏菜。


「脳筋だった!」


「あー、けっこう時間たったな。」


「もうこれ、授業フケようぜ!」


「ここ厳しいから無断で居なくなると怒られるんじゃね?後初日から居ないとかダメだろ?」


「何正論言ってんだよ。」


「正論位言わせろ。」


「筋肉で語ろうぜ!」


マッスルポーズを取る春菜。


「マッスル!マッスル!」


息を吸うようにマッスルポーズを取る夏菜。


キーンコーンカーンコーン


アホな事をやってる内に本鈴も鳴った。


「保健室行こうぜ!仮病!」


一瞬悩む素振りをみせて、秒で仮病の提案をする春菜。


「何も告げずにか?」


「かんちゃくが入のの教室に行って入のを保健室に連れていった事を言う。入のはかんちゃくの連絡をかんちゃくの教室に!」


「お前天才かよ!」


「だろ!」


「ト、モ、ダ、チ……」


人差し指を差し出す夏菜。

そこに人差し指を付ける春菜。


「いー」


「てぃー」


「……C!」


ドヤ顔でエア車の運転をする春菜。


「ジュ〇ア!」


めっちゃ発音良くドヤ顔で言い切る夏菜。

2人にしか通じないようなギャグのような事をやり続けて、落ち着いた頃に、保健室作戦を遂行した。


保健室ではお互いにヒソヒソ笑わせようとして、笑ったら負けというゲームをし。

大爆笑して保険医にみつかり、寝言だった事にした。

それがまかり通った事でこの保険医大丈夫か?と思い、同時にコレはココはさぼりスポットに最適だ!っと思った2人であった。





「ママ〜」


授業の後に教室に戻ってきてホームルーム後に、千果の席に行くとヘラヘラとやって来る春菜。

ジト目で見る千果。


「春さん、仮病、だったでしょ……!」


「せーかい!うぇーい!」


ご機嫌な春菜と叱る千果。


「あんね!めっちゃ良き友をはっけんした!」


「全く、初日から居ないから花農かのう先生が心配してたよ?……と言うかなんで初めての授業の先生に顔と名前覚えられてるの?」


「ひっみっつ♡」


「殴っていいぞ千果。俺が許可する。」


後ろからドスの効いたえりかの声がした。


「ウォッ!ボス!何事!?」


「えりか、いきなり暴力は良くないよ……」


「つい、イラッとして……」


「ひどーい!ぼすー!暴力では解決しないですぞ!このおっぱいのようにやわらかっk」


ゴスっ!


えりかの胸に手を当てると同時に真顔無言でなぐられた。


「痛い!なんで殴るのさ!」


「当たり前だろ?」


「今のは良くないよ春さん?」


さらに千果に頬を抓られる春菜。


「いたたたたたっ!!!」


「千果、そう言えば今日は残念ズの荒ぶる日だな、早めに寝ないとな。」


「そうだね、ほんとにムダメンさん達には困ったよね……」


「ちょっ、ほっぺつまみながら普通に話始めないで!たったっ!!」


頬をはなす。


「本当にあの5人には困らされる、いっそ殺せる人達だったら良かったのに……」


「ママンサラリと怖い事、言ってるけどその残念ズ?ムダメンってなに?」


「あぁ、総夢世界のゼロ番地に住んでる5人組なんだけどな。色々濃くて困ったやつなんだ。」


「顔は良いのに本当に困った人達なの。」


「この前は2番地の夢雲製造工場の壁という壁を破壊してたな。」


「何かわからんけど工場破壊とか悪いやつやな普通に……」


「それでね、その壁を色をつけて固めてその……」


恥ずかしそうに言い淀む千果。


「?」


「あのバカ共壁の材料でう〇このオブジェあちこちに作りやがった。」


思い出したのか心底軽蔑する顔で言うエリカ。


「うぉ、それはなんて言うか……。馬鹿だな?」


「うん、そうなの。」


「しかも工場破壊でシャレにならん怪我人出しやがって。……ハートの野郎がそれを治療するという口実で千果に近づきやがって。」


苦虫を噛み潰したよう顔のえりか。


「ハート君は普通に一緒に治療してくれただけだよえりか?」


困り顔の千果。


「うん!登場人物が分からない!」


「んーっと説明するとな。ハートって野郎が俺の千果に言い寄るクソ野郎で後5人のクズが居る。以上だ!」


言い切るえりか


「いやわからんわ!」


「もー、えりか!あのね春さん。ハートさんは2番地の守護の歌い手でね。いつもムダメン達5人が悪さをしてる時、私達が来るまで時間を稼いでくれてるかっ、その、かっこいい人なのっ!」


顔を真っ赤にして言う千果。


「アホ5人にいつも手こずってるマヌケだ。」


舌打ちするえりか。


「もぉ!えりか!そんな事いわないでよ!ハー君はあんなに手強い5人からいつも皆を守りつつ戦ってくれてるんだよ!私達がただムダメン達をボコボコにしてる時ハー君は皆の避難をしながら援護もしてくれてるじゃない!」


「それでも千果に近づくやつは許さねぇ!」


「ハート君ってのはあれか?ママンの好きな人か?」


「あ゛ぁ?好きじゃねぇよ!」


えりかが睨む。


「そっ、そんな、好きとかその……すっごく大切な人なだけで……その……」


真っ赤な千果。


「めっちゃ乙女ですやん……」


「ハートコロス。」


目がマジなえりか。


「もぉ!えりか!ダメだよ!」


言い争う2人。


「あのぉ、いいっすか?」


「なんだ?」


「すっ、すいませんボス!……あの、で、ムダメンとかって人達はどんなバカなんですか?」


「あぁ。」

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