精霊と何とか
〝
霊樹を加工し、作られる彫刻〝
その彫刻に霊魂を宿し、出来上がる物は意思を持った〝
精霊には属性がある。
『炎を起こし、操る〝火〟』『風を起こし、操る〝空〟』『冷まし、凍らせる〝氷〟』など、人間は精霊の属性を区分している。
一匹(精霊の単位)の精霊が持つ属性は一種であるという考え方が一般的である。
『人間の歴史は精霊と共にある』その言葉を残した精霊学者がいる。
その者が言う様に、人間の歴史を辿る時、幾多の精霊を知る事になる。
太古の昔から、今に続く人間と精霊の関係は、幾重の争いや友好を経て、今、穏やかな共存社会を形成した。
人間は精霊を作り、精霊は人間に恩恵を与える。
古代の壁画に、雷の落ちた霊樹が精霊になる様子が描かれている事から、原初の精霊は自然発生だと考えられている。
その後、自然に生まれた精霊を模して作られた彫刻に霊魂が宿り、人工的な精霊が生まれた。と思われている。
現代、生きている自然発生の精霊は確認されていない。
現代に存在する精霊は全て人工的だと考えられている。
現代の
切り倒した霊樹を乾燥させ、彫刻を作る。
作った彫刻を大切に扱い、我が子の様に愛する。
思いが届くとき、それは精霊になる。
この方法で霊魂が宿る科学的な理由は不明。
自分が霊魂を宿した精霊は〝
現代精霊学は『一人の人間が同時に契約できる妖精の数は限りがある』としている。
個人差はおおよそ一匹~五匹。
死んだ精霊の霊魂は新たな器に宿り、生まれ変わると考えられています。これは宗教的な価値観。
同時に一匹の精霊としか契約できない人間のAさんは、この前、作り、今も生きている契約精霊のBが居たら、契約精霊のBが死なないと、他の精霊を作ることが出来ない。
『だからって、人間の私利私欲で精霊を殺す事は悪だ』って宗教的な価値観もある。
産業を重視する人たちと、動物並みの知能や意思を持ちうる精霊に自由を与えるべきっていう考えの宗教は時に対立している。
知能が高い精霊は人並みである。と考えられている。
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