第94話 天界の老害
サリー:人間の皆さんこんばんは、ナレーターのサリーです。神聖中央銀行の冬城幸彦頭取から直々に依頼を受けたイザベラさん。嶋神副頭取を見張っていたエージェントから黒幕との接触があったとの報せがきました。
魔界時間18:39 宮殿内女帝執務室
アサギ:陛下、嶋神副頭取を見張っていた者から隠しカメラで記録していた映像が届いています。
イザベラ:再生してくれる?
アサギ:はい。
2日前 天界時間19:53
和寿:・・・・
サリー:この方は神聖中央銀行副頭取の
祐司:・・・・
サリー:こちらは天界宇宙中央政府金融庁長官の
女将:お連れ様がお見えになられました。
女将の言葉に反応して立ち上がる2
???:いやいや、待たせたね。そんなに緊張しないで、急に呼び出したのは私なのだから楽にしたまえ♪
サリー:そしてこの方は
源助に従い座る2柱
源助:いや〜、困った事になったね〜。ささ、先ずは飲みたまえ♪
2柱に
2柱:は、はい!いただきます‼︎
源助:
注がれたお
祐司:猪倉先生のお力をお貸しいただいたというのにこの体たらく、大変申し訳ございませんでした!
源助:いやいや。天界と魔界の金融機関の主力銀行が手を組んで妖凱製薬グループに追加融資し、更にはそれで新株発行という予想だにしない事態が起こったのです、君の責任ではありませんよ♪それはそうと嶋神君、君の所にも天魔界金融連盟への誘いが来たそうだね?
和寿:はい。役員会議でもその話題が出ており、どうにか密かに猪倉先生の名で役員の半数を抱き込み
源助:強大な資金力を持つ魔界宇宙金融界に怖気付きましたか。おっと、忘れる所でした、そういば私の子飼の一条君が逮捕され今裁判にかけられているそうだね?
祐司:はい。地獄界検事局の奴等何処から入手したのか、証拠を突き付けてきまして。
源助:4界警だけならどうにかなるのですが、中でも特権科はあの14天界王様でさえ証拠が揃えば逮捕出来る権限を持つ奴等です、彼等に動かれては流石の私もどうにもなりません。それにしても、一条君は惜しい方でしたなぁ。
祐司:ま、まさか先生!一条を消すおつもりですか⁉︎
源助:いやいや、神は殺生するべからずと言います。何も殺すだけが証拠隠滅ではありませんよ。まさか、彼女があんな病気を患っていたとはねぇ。裁判で敗訴しそうになると発病する喋れなくなる病になるのですから♪
和寿:まさか、あの女にアレを投与したのですか⁉︎
源助:勿論彼女はこの事を知りません。ですが、発病すれば歴史改変事件の真の目的は闇から闇です♪
和寿:(己の保身のためなら平気で切り捨てる)
祐司:(なんて恐ろしい方だ)
源助:この事は他言無用ですよ?
2柱:は、はい!
祐司に酌をする源助
源助:この世はちゃんと役割があります。天族は正義、魔族は悪、そして人間は我々神々の糧なのです。我等政治家は
和寿に酌をする源助
源助:
和寿のお猪口から酒が溢れる
源助:器から漏れて水浸しになるという
2柱:は、はい!
源助:さて、お互い仕事があるでしょう?ここでお開きにしましょう。
源助が帰った後に続いて2柱が帰る
映像はここで終える
イザベラ:猪倉源助幹事長、彼は天界宇宙中央政府の老害と呼ばれている1柱ね。
アサギ:この映像、奴等に突き付けますか?
イザベラ:いいえ、この映像は決定的な証拠とセットになって初めて効果の出るもの。だから今はまだその時ではないわ♪
アサギ:ではこれはその時まで保管しておきます。
イザベラ:お願いね♪
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