第86話 集う軍師
サリー:人間の皆さんおはようございます、ナレーターのサリーです。魔界宇宙のあちこちで起こっている異変。国土争奪戦争を2日後に控えたイザベラさんは本国からもう1人助っ人を呼んだのでした。果たしてその助っ人とは?
魔界時間9:52 帝国領惑星ヤクトウ 温泉旅館
布団に横になって
イザベラ:さ〜て、ここからどうやって犯人を法廷に引き
客室に戻って横から温泉饅頭を取る元就
元就:過去に行って歴史を書き換えるとは神をも恐れぬ大胆不敵な
信玄:いや〜、まっことサウナは良いものだ♪お、次の
側にあった湯呑みのお茶を飲む半兵衛
半兵衛:先日何やら誰かと通話していた様だが、その時に謀に必要な
元就:イザベラ殿の事だ、当然ダメ押しの一手を考えておられるのであろう?
枕元の時計を見るイザベラ
イザベラ:まぁね♪そろそろ来る頃かな?
???:いや〜、参った参った!客室を間違えてしまった!
信玄:
???:お〜!貴殿等がジャポンのショーグンか♪
イザベラ:サリーさん、この人の紹介よろしくね♪
サリー:ハ〜イ♪この方はルイ14世に仕えていたフランスの天才軍師、ゼバスティアン・ル・プレストル・ド・ヴォーバン元帥。建設技術者、建築家、都市計画家である事から攻城戦に長けた方として有名な軍人さんなのです。
セバス:長ったらしいからセバスと呼んでくれたまえ♪お?
皿に盛られた温泉饅頭を見るセバス
セバス:これは何だ?
信玄:これは饅頭という菓子だ♪
セバス:どれどれ〜・・・これは!う〜ん、トレビア〜ン♡
信玄:日の本の菓子はどれもこの茶と合うように作られておる。
湯呑みを手に取るセバス
セバス:む?これには掴むところが無いな。
元就:それはあえて付けていないんだ、手に取って程よい熱さになったら飲み頃というのが分かる様になってるのさ。
セバス:ほお、それにしてもジャポンの茶は緑色なんだな・・・おおっ!これは合う!饅頭に合うぞ!
イザベラ:そろそろ良いかしら?
セバス:おっと、そうだったな。イザベラ殿はモーツァルトの事を聞きたいのであったな。
元就:ん?モーツァルトはセバス殿が亡くなられてから50年くらい後に生まれたと記憶していたが。
イザベラ:正しい歴史ではね。それがどうも神童と呼ばれた最盛期の頃のモーツァルトが居ない筈の1730年代に現れたというらしいの。
セバス:我が君、ルイ14世陛下の寝室に突如現れたのだ。たまたまその場に居た私が陛下に他言無用にする様に進言したから周囲に漏れる事はなかったが、陛下が申されるにはその直後に目の前から消えたとの事だ。
イザベラ:これはあくまで推測だけど、現代の人界やモーツァルトを知るこの魔界宇宙で徐々に影響が出始めているという事はモーツァルトが何処に監禁されているという事。
信玄:であれば
イザベラ:皆んなの記憶から消え始めてるって事は、通常空間内には居ない筈。そうなれば何処かの時間軸上の時の狭間に監禁されているんだと思うわ。
信玄:消えたのはそのモーツァルトとやらの存在に関する記憶だけか?
元就:それだけではない。人界・魔界宇宙の骨董店からレコードが、音楽配信サイト等から音源が消え始めている。おそらくその時代で大元となる楽譜も無くなってる可能性がある。
イザベラ:それに関してはちゃんと考えてるわ。そのためには先ず国土争奪戦争に勝たないとね。ま、そのための先手は既に打ってあるけどね♪
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