第55話 女帝と検事局長

 アオイ:国土争奪戦争まで今回を含めるとあと3話。そろそろ参戦者選抜をしなければならないのですが、そこは天才軍師のイザベラさん。既に決まって手を打ってあるそうです。どうも温泉に入ってる間に決めて動いていたそうなのです。


 魔界時間19:00 鉄火温泉郷 露天風呂


 イザベラ:魔王検定合格後でやった人界での新人魔王研修中は色んなお風呂入ったけど、やっぱり露天風呂が1番ね〜♪景色を楽しめてリラックス出来・・・


 湯煙に隠れた気配を察知するイザベラ


 イザベラ:魔界宇宙の正義の番人、検事局のトップがこんな所で珍しいわね。 


 茜と呼ばれた女性:昨日の御前裁判でマヤたん・・・じゃなかった!比良坂閻魔大王が召喚したマスタースフィアを持つ神族の赤ちゃん。あれ、アンタの仕業でしょう?


 アオイ:この方は魔王少女物語外伝の裁きの庭の摩耶に登場する地獄界検事局の局長で東雲茜しののめあかねさん。種族はぬらりひょん族です。


 イザベラ:私はただ、天界をこの魔界宇宙の様な心温まる宇宙にしたいという1ひとりの神様の悲痛な願いにそっと背中を押してあげただけよ♪


 茜:それは良い事だけど、あの赤ちゃんの登場の演出だけは貴女の失策よ。  


 イザベラ:それは心外だわ、あれは単なる・・・


 イザベラを睨み詰め寄る茜


 茜:マヤたんの召喚ミスだとでも言いたいわけ?


 イザベラ:まあまあ、落ち着いて。そもそもあれはあの赤ちゃんが付けてるヘアピン型転送装置と閻魔大王の召喚魔法が反発して起こった事故だから私は関係ないわ。


 怒りを鎮める茜


 茜:冷静に考えたらそうよね。それで、あの赤ちゃんにどうやってマスタースフィアを渡す様に仕向けたの?


 イザベラ:人界のことわざわにこういうのがあるわ『壁に耳あり障子に目あり』てね。


 気配を察知してイザベラの言葉の意味を察する茜


 茜:・・・ああ、そういう事。なら、種明かしはまた今度聞くわ。


 イザベラ:かつて私の祖先と貴女の祖先は妖怪の頂点を争ったというのに今はこうして協力関係にあるなんてね。


 茜:当時の御先祖様は想像もしてなかったかもね。


 イザベラ:案外想定内だったかも♪


 茜:頭脳労働専門の私達だから想像出来るわね♪さて、私が来たを果たさないとね。


 イザベラ:でも・・・


 茜:その前に・・・


 温泉の奥を見る2人


 イザベラ:そろそろ隠れんぼは終わりにしない?


 茜:そこに居るのは分かってるのよ。


 気配を殺して2人の背後に空間転移して襲いかかるも2人の張った結界に弾かれる


 ???:クッ!


 イザベラ:私達は妖術と智略のスペシャリストよ。


 茜:気配殺して空間転移で背後から襲うのなんてお見通し♪


 イザベラ:私達が無策でここに居るとでも思ったのかしら♪


 ???:チッ! 


 舌打ちした後逃げようとするもあっさりアサギに捕まる


 茜:自害防止の拘束結界を張らせてもらったわ。勿論、口封じ防止も万全にね♪


 イザベラ:流石は検事局長、見事な手際の良さね♪


 茜:誰の差し金か、その目的は4界警の取調べでじっくり喋ってもらうわよ。


 駆けつけた警官隊が更に拘束する


 茜:連行なさい!


 警官隊:はっ!


 イザベラ:あ、それと。


 ???:何だ?


 イザベラ:私達の会話の内容何処かに送信してた様だけど、それも既に細工させてもらったから♪


 ???:こうなる事が最初から分かっていたというのか⁉︎


 イザベラ&茜:当たり前じゃない♪


 ???:クソッ! 


 警官隊:キリキリ歩け!  


 茜:次はどんな手を打つつもり?てか、アンタの事だからもう既に動いてるでしょ。


 イザベラ:フフッ、そこはご想像にお任せするわ♪




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