第40話出国前日
アオイ:出国前にリフレッシュしたイザベラさん。その後は出国へ向けて準備を進めていたようですよ。
魔界時間10:00 帝都宮殿内
宙に浮いた液晶モニターに映るアサギ
アサギ:いよいよ出国ですね陛下♪
イザベラ:ええ、各省庁への指示も終わったからあとは荷造りだけよ。
アサギ:それは良うございました。私も妹の国土争奪戦争の活躍を見届けてから合流しますね♪
イザベラ:妹さん魁桜国の魔王ですものね。
アサギ:はい!あ、それはそうと。ネットのニュースで見たんですが、御前裁判に神族の赤ちゃんが乱入したそうですよ〜。
イザベラ:そう、天界にある追憶の神殿のメモリースフィアが輸送中何者かの妨害にあったと聞いた時はどうしたものかと思ったけどね。
アサギ:またまた〜、それも想定内の上で黒翼の剣に護衛を密かに依頼してたのでしょう?しかも保険に時間稼ぎとしてあの赤ちゃんを転送させて。
イザベラ:フフッ、それはご想像にお任せするわ♪でもあの子のおしゃぶりに『あんな物』が付いてたのは私としては全くの想定外よ。これであの裁判は朝珠検事の勝利確定ね。
アサギ:運も味方にするも策の内・・・ですか。
イザベラ:戦略は情報と幾重にも張り巡らせる予測が鍵。勝利とは99%の知略と1%の運である。九尾族の始祖であり、初代魔界宇宙帝王サタン様の奥方であらせられる妲己様のお言葉よ。
アサギ:陛下不在に緊急事態が発生した時の参考にさせて頂きますね♪
USBメモリーを見せるエリ
エリ:陛下、キャリーバッグの側にありましたが、これ持っていきます?
イザベラ:ええ、アリスさんに頼まれてた探し物の資料が入ってるの。国土争奪戦争獲得領土の交渉の際についでに聞こうと思ってるから。
エリ:承知致しました。ここに入れておきますね。
イザベラ:は〜い。
アサギ:探し物とは?・・・・あ、失礼しました!
イザベラ:うんうん、察しが良くて機転が利く人は好きよ♡
エリ:え?え?
アサギ:貴女はもう少し精進が必要だね♪
エリ:うぅ、精進します・・・ん?これは?えっと・・・
『ゴブリアス帝国の温泉100選』
エリ:温泉?
イザベラ:あら、サイト開いたままだったわね。
エリ:陛下って温泉好きなんですか?
イザベラ:大好きよ♡
エリ:あ、これ凄いですね。ゴブリアス帝国の巨獣クレバスマグナの掘った超巨大温泉。
イザベラ:そこが目的よ♪
エリ:えっと、確認ですが。国土争奪戦争獲得領土の交渉のために行くんですよね?温泉地に行くんじゃないですよね?・・・まさか、本当に温泉地が本命なんじゃ。
イザベラ:ソ、ソンナワケナイジャナイ。
目を逸らすイザベラ
エリ:こち見て!
アサギ:あっはは、兎に角お気を付けて。
イザベラ:ええ。
エリ:陛下〜、何勝手に終わろうとしてるんですか〜?お話まだ終わってないですよ〜
イザベラ:さあ!明日の出国に備えて最終チェックよ!
エリ:あ!逃げた!
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