第37話ルナと惠

 アオイ:本社をヘルベルト帝国へ移転したルナさん。今回は惠さんを招待するみたいですね。


 魔界時間16:00 フルムーンキャッツ本社 社長室


 宙に浮いた液晶モニターに映る惠


 惠:ルナ姉そっちにいたんだにゃ。


 ルナ:ごめんね〜、お世話になってる銀行の総裁さんのご好意だったからね。それにジュエリーとアパレル産業の組み合わせは面白いと思ったから。


 惠:まぁ、ルナ姉がそういうなら良いんにゃけどね。そういや用って何にゃ?


 ルナ:あ!そうそう。惠ちゃん今度の祝日こっちに来れる?美味しいお店があるのよ〜♪


 惠:うにゃ?美味い店かにゃ?


 ルナ:惠ちゃんお魚好きでしょう?珍しくて美味しいお魚出すお店あるの、どお?


 惠:行くにゃ〜♡


 隣から割って入るシン


 シン:駄目ですよ、貴女には総理から頼まれてる案件があるでしょう?


 惠:ケチケチすんにゃこの若作りBBA・・・


 無言でスタイナースクリュードライバーをキメるシン


 惠:ほぎゃーーーーー‼︎


 シン:・・・・フンッ!


 惠:お・・・お前・・・それプロレス技で1番危険な技・・・にゃ。


 気絶する惠


 シン:そういうわけですので。


 ルナ:そうですか・・・パールフィッシュって珍しいお魚だったのに。


 惠:今・・・パールフィッシュって言ったかにゃ?


 シン:相変わらず恐ろしいまでの復活の早さですね。


 ルナ:え?うん。


 惠:鱗は一枚100万ヘルネスで取り引きされてて、身は市場価格100グラム500万ヘルネスで取り引きされてる『生ける高級魚』のあのパールフィッシュかにゃ⁉︎


 ※100万ヘルネス日本円で1000万円


 ルナ:え?詳しくは知らないけど・・・多分それ。


 画像を見せる惠


 惠:こ、これじゃないかにゃ?


 ルナ:あ!そうそう、それそれ!出された料理そのものだ!


 惠:・・・シン。


 シン:はい?


 惠:今度の祝日の1週間前までにその案件片付けたら行って良いかにゃ?


 シン:出来るのでしたらね。


 惠:うおーーー!俄然ヤル気出てきたにゃーーー‼︎


 物凄い勢いで出て行く惠


 ルナ:・・・・えっと。


 シン:そういえばルナ様は同じ猫の獣人なのに語尾に『にゃ』が付かないんですね。


 ルナ:ええ、私は悪魔族とのハーフですから。語尾に『にゃ』や『みゃ』が付くのは純血種だけなんです。


 シン:従姉妹同士なのにあまり性格が似てませんね。


 ルナ:私の父と惠ちゃんの母が兄妹なんです。性格としては私と惠ちゃんはどっちも母親似なんです。


 シン:成る程、同じ従姉妹でもこうも性格が違うのはそういう事でしたか。


 ルナ:惠ちゃんウチの父とも似てるので一言多いからご迷惑ではないですか?


 シン:思いっきり迷惑です・・・が、悪い人ではないのは分かってますので♪


 ルナ:今後もご迷惑をおかけしますが、惠ちゃんを宜しくお願いします。


 シン:お任せください♪







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