第30話鬼神ナターシャ登場

 アオイ:国土争奪戦争の参戦基準の1つが閣僚5人揃える事なのですが、ヘルベルト帝国が一番遅れています。これはどうやらイザベラさんが『ワザと』遅らせていたようでが、そろそろ動き出すようです。


 魔界時間12:00 帝都ジュエルロード


『宮殿内』


 エリ:陛下、何故閣僚集めを遅らせているのですか?


 イザベラ:あら、『遅れてる』じゃなくて『遅らせてる』って言うあたり何かに気付いたよね♪


 エリ:ええ。


 イザベラ:でももうその必要はなくなったわ♪・・・そろそろね。


 衛兵:陛下。


 イザベラ:来たわね♪通して。


 衛兵:はっ。


 鬼神族の女性:お初にお目にかかります陛下。そしてお久し振りですね、お嬢様♪


 エリ:ナターシャ⁉︎


 イザベラ:知ってるでしょ♪ナレーターさん、ご紹介お願いね。


 アオイ:はいは〜い、彼女の名はナターシャ・クインズさん。鬼神族の方で、かの地獄界貴族筆頭の酒呑大公の師事を受けており、エリさんの護衛も務めた方でもあります。


 エリ:父さん・・・じゃなかった!酒呑大公から紹介された時はまだ幼かったからあまり覚えてないんですけど・・・あれ?あの頃から年取って・・・ない?今いくつだったっけ?


 闘気を放つナターシャ


 ナターシャ:お嬢様、あまり女性の年齢に触れるのは感心しませんね〜。


 ※目が笑ってない


 エリ:ス、スミマセン。


 イザベラ:彼女はゴブリアス皇帝が声かけして軍務大臣として来てくださったのよ♪


 イザベラに詰め寄るエリ


 エリ:へ、陛下!この人だけはダメです!


 イザベラ:え?何で?


 エリ:幼い頃から『酒呑家の令嬢たる者、武を極めなくてはなりません』って、恐ろしいシゴキを毎日やるんですよ!


 イザベラ:あら良いじゃない、文武両道の秘書♪


 エリ:言っときますけど他人事じゃないですからね。


 イザベラ:え?


 ナターシャ:畏れながら陛下、陛下は頭脳明晰で妖怪軍師と名高い九尾族とお聞きしております。


 イザベラ:え、ええ。


 ナターシャ:ですが。


 イザベラ:ですが?


 ナターシャ:それは一魔族であれば問題ありません。しかし、一国の魔王ともなれば話は別。心身共に鍛える必要がございます。


 イザベラ:何か雲行きが怪しくなってきてる?


 エリ:もう逃げられませんよ。


 ナターシャ:さ、修練と参りましょうか♪


 イザベラ:やらなきゃ・・・駄目?


 ナターシャ:・・・・・あ?


 イザベラ:いえ、なんでもありません。







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