第28話開かれるパンドラの扉

 アオイ:宝石鉱山の地下遺跡の正体が人界宇宙の創造主パンドラ様の倉庫だった事が分かり、イザベラ様を筆頭とした調査チームは地下遺跡最下層の調査を行うのでした。


 魔界時間16:09 地下遺跡最下層入り口前


 太郎:まさかパンドラ連山の名前の由来がパンドラ様の研究施設からきていたとは。


 イザベラ:正確には発明品を保管する保管庫ね。


 太郎:第1階層から第4階層までの物は全て人界に持っていったそうだね。


 イザベラ:そうよ。


 太郎:何故最下層のだけ厳重に封印して残したんだい?


 イザベラ:パンドラ様が言うには『人界宇宙の均衡を崩しかねないから持っていかない』だって。ま、その辺は見ればハッキリするでしょう。


 懐から『パンドラの鍵』を使って開けるイザベラ


 イザベラ:これは・・・・


 太郎:成る程、これを人界の独裁者が見たら大事だな。これを切り札に使われたらそれこそ史上最悪の独裁体制が確立してしまう。


 2人の目の前に映ったのは培養カプセルに入ったヴァルキリーが眠っている


 イザベラ:これは・・・人界の文字?太郎読める?


 パネルの文字を見る太郎


 太郎:これは・・・・古代ヘブライ語だね。ひとつだけ日本語に訳せる。これは多分・・・・『真機』だと思うよ。


 イザベラ:え⁉︎


 太郎:どうしたんだい?


 イザベラ:そこに書かれてる前の単語がヴァルキリーならこれはヴァルキリー真機になる。でもパンドラ様は『造らずに終わった』って言ってたのよ。


 太郎:なんだって⁉︎じゃあ一体誰が完成させたんだろう?・・・ん?これ最近まで使った形跡があるな。それも2カ月くらい前。それ以降はスリープモードで維持し続けている。


 イザベラ:その頃といえば、黒峰組と鶯博士がこの魔界宇宙の電脳世界を荒らしてた頃だわ。


 太郎:という事は黒峰組と鶯博士は共謀していた『ヴァルキリー密造計画』の対象機体。それがこれってわけか。


 データベースを調べる太郎


 太郎:ふむふむ、どうやら現代の天界語にシステムを組み替えて使用してたみたいだね。


 イザベラ:太郎。


 太郎:ん?


 イザベラ:これ全部ダウンロード出来る?なるべく今行われている裁判に間に合うように。


 太郎:これはかなり大変だよ。ご希望の期日に間に合わせるなら、宇宙SSSクラスのシステムエンジニアがあと2人は必要だ。


 イザベラ:その辺は任せて♪


 太郎:アテがあるんだね?なら来る間にスムーズにいくよう先に作業を始めておくとしよう。


 イザベラ:お願いね。2人には既に連絡してあるから。こっちは他にも何かないか調べておくわ。










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