第25話輝石の国の天才画家
アオイ:科学と経済が他の宇宙より最も遅れている天界宇宙。『そんな天界に何かあるのか?』という声がありますが、天界宇宙は芸術で優れているのです。彫刻家や画家を多く輩出しており、魔界宇宙3大学府の1つワイバニア芸術文化大学も注目しているのです。今回はそんな天界の有名画家さんのお話です。
魔界時間9:00 帝都ジュエルロード
『女帝執務室』
イザベラ:エリ、今日の予定は?
エリ:この後、宝石採掘鉱山中継基地の視察とゴブリアス帝国との仮同盟調印式、午後からカラッツ百貨店で開催される『コア展示会』へ向かい、ゴブリアス皇帝陛下と絵画鑑賞の後会食となっております。
イザベラ:コア、天界宇宙でも指折りの天才画家で人界の画家達に大きな影響を与えた
エリ:はい。
イザベラ:彼は今何処に?
エリ:もう既にご到着されていると思いますが。
イザベラ:・・・・そう。
同時刻 帝都内 5つ星ホテル『クリストンホテル』
弟子:先生、そろそろ展示会最終の打ち合わせを・・・って、またいない!
ダグラス:何か困り事デスか?
アオイ:こちらの方は魔界宇宙の金融界を4つに分けて統治する4大メガバンクの4総裁の1人、牙城銀行のダグラス・ワイヤット総裁。種族はキングベヒーモスです。
弟子:ワイヤット総裁!実はコア先生がまたいなくなって。
ダグラス:オ〜ウ、コア画伯は騒がしいのが嫌いな方デスからね〜。マスコミが嗅ぎつければ騒ぎになると先手を打ったのでショウ。
弟子:どうしましょう。
ダグラス:ノープロブレムデ〜ス。あの
『30分後 帝都郊外』
コア:魔界は良い、のどかで落ち着いた雰囲気でしかも魔族は人当たりが良く親切だ♪
アオイ:この方こそ今回の主人公のコアさん。種族は芸能の神様、天界宇宙芸術名鑑にも掲載されるほどの
イザベラ:天界の神様達の多くは癒しを求めて魔界に来る方が多いんですよ。
コア:ほぉ、九尾族か。
ヴィクター:空間技術の発展した魔界だからこそ自然を多く残す事が出来るのでゴブ♪
アオイ:この方は採掘技術超大国ゴブリアス帝国の魔王、ヴィクター・ゴブリアス18世様です。
コア:こっちはゴブリンキング族だね。どちらも尊い身分の方々とお見受けするが、ここでは聞くのは野暮というもの。
イザベラ:そのご様子ですとホテルを抜け出してきなしたね?
コア:ハッハッハ♪お察しの通り、私は騒がしいのが苦手でね。マスコミに嗅ぎつけられる前に退散してきました。こんな所まで来て私に何か聞きたい事があるのでは?
イザベラ:フフッ、お見通しでしたか♪
『1時間前』
エリ:それにしても陛下、何故コア画伯に展示会のオファーをしたのですか?
イザベラ:コア画伯はかつて旧カレイド王国王室のお抱え絵師だったからよ。その上旧カレイド王国最期の女王陛下から強い信頼を寄せられていたから『次元大震災』の事が聞けるかもって思ってね。
エリ:あわよくば裁判の証人として・・・ですか?
イザベラ:それが出来れば良いけど、それは無理ね。当時の話が聞ければ上々っといったところね。
『そして現在』
コア:そういう事だったか。
ヴィクター:旧カレイド王国の次元大震災は自然に起こったのではなく、
イザベラ:流石ゴブリアス殿、お耳が早い♪
ヴィクター:天界宇宙にも技術支援をしてるでゴブからな。その手の情報は自然と集まってくるのでゴブ。
イザベラ:それで、どうでしょうか?
コア:ふむ、エリザベス・カレイド女王陛下はドラゴニックマフィアの黒峰組と自国の次元エネルギー産業大臣が裏取引をしてるのではと睨んでおられた。
イザベラ:やっぱり。でも当の大臣は次元エネルギー精製プラントの小規模爆発を起こしてプラント建設を推進していた女王陛下を失脚させるのが目的だった・・・ってトコかしら。
コア:随分と核心を突いた推測だな。まるで今も行方不明になってる女王陛下本人に会ったかのよう・・・まさか⁉︎
イザベラ:フフッ、さあ?それはどうでしょうね。そこはご想像にお任せしますわ♪
ヴィクター:本当に見付けて保護して匿ってそうだから油断ならない女でゴブよ。
イザベラ:その辺は裁判が始まってからのお楽しみ♪
ヴィクター:おっと!もうこんな時間でゴブか。
イザベラ:じゃ、行きましょうか♪
コア:私を呼んだのは最初からこういう事を想定して・・・かな?
イザベラ:そこもご想像にお任せします♡
コア:フッ、やはり九尾族は油断ならないな♪
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