第22話幽霊船から出てきた物

 アオイ:幽霊船の正体が旧ジュエルスター王国の王家専用輸送船と判明したその船の最奥にあったのは見たことのない赤い宝石でした。


 魔界時間11:00 帝都ジュエルロード 造船所格納庫


 イザベラ:これが噂の幽霊船ね。


 太郎:この幽霊船の正体は旧ジュエルスター王国王家専用輸送船『パンドラボックス号』だそうだ。


 イザベラ:聞いたことある。1500年前に宇宙を航行中行方不明になった輸送船ね。


 太郎:そう、ここに帰って来る途中過去の文献を検索したらどうもこの船『天界宇宙中央政府の要神ようじん』からの依頼で採掘して加工した帰りに起こった事故だったらしい。


 イザベラ:それってもしかして袋井耀蔵ふくろいようぞうの父親、袋井業乃助ふくろいごうのすけ前反魔党代表じゃない?


 太郎:流石だね♪君の言う通り袋井前代表の依頼で採掘してたらしい。新エネルギーの研究に必要だという事でね。


 イザベラ:それは『表向きは』でしょう?


 太郎:そう、彼の本当の目的は『ヴァルキリーの核』の最も重要な部品の材料なんだそうだ。しかも表向きは事故って事になってるが、船内にはそんな形跡はない。


 イザベラ:当時の旧ジュエルスター王国の女王エリザベス・ジュエルスター12世は密かに調べてそれが分かって事故に見せかけて隠した・・・でしょ?


 太郎:君の情報収集力は凄いね♪


 イザベラ:軍師は情報が命だからね♪それにこれ、触らせないっていうのは正解だと思うわ。


 太郎:そうだね、これにはカオス反応がある。専門の加工をせずに下手にこの保管ケースから出したらそれこそ大惨事だ。ま、人間の私には効かないけどね♪


 イザベラ:そこでお願いがあるんだけど、カオス除去加工をお願い出来ないかしら?


 太郎:勿論そのつもりだ、文献によればこれを加工出来るのは人間の錬金術師だけらしいからね。これなら簡単に出来る、終わったら報せるよ♪


 イザベラ:お願いね。


 太郎:さ、先ずはラボの持ってくか。


 次回へ続く・・・


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