第14話闇夜に彷徨う巨獣
アオイ:魔界宇宙各国にはその国特有の巨獣がおり、魔王と契約する事で国に恩恵と平和をもたらす存在。国の滅亡と共に契約が解かれ眠りにつき、新たに国を起こせば目を覚ます。そんな中、一体の巨獣が目覚めるのですが・・・
魔界時間18:00 帝都ジュエルロード 宮殿
イザベラ:ステルスクロウ?
アサギ:はい、国民が度々目撃しておりまして。必ず霧深い夜に現れるので幽霊と間違える人が続出してます。
イザベラ:主な特徴は?
デバイスで検索するアサギ
アサギ:あ、ありました!ステルスクロウ、体長7800万㎢、体重2兆8000万トン。カラスとコウモリの中間の様な容姿で。旧フォーチュンネスト公国の前に存在していた国の巨獣。どんな最新鋭レーダーにも反応しない『生けるステルス戦闘機』の異名を持ってるそうです。
エリ:旧フォーチュンネスト公国の前ってどんな国だったんでしょうね?
マーサ:さあね、契約した時の恩恵は?
アサギ:少々お待ちを・・・・・あ、ありました!国防の面で活躍したようですね。国外からの脅威に備えて国全体を視覚、レーダーから隠す事が出来たようです。
イザベラ:何故夜の帝都を彷徨ってるの?
マーサ:それ案外寝ぼけてるんじゃないの?目撃情報の多くは半透明の巨獣が彷徨ってるって言うんでしょ?隠密行動を得意とするソイツがそんな間抜けなポカミスするわけないじゃない。
アサギ:確かに、旧フォーチュンネスト公国の時代も眠り続けてたとありますので、相当長い間寝てたと思います。
エリ:なら寝すぎで起きてまだ寝ぼけてるって感じですね。
マーサ:でもこのまま放置してたらいつか何処かに激突してもおかしくないわよ。
イザベラ:弱点とかないの?例えば近付かなくなるような音とか。
再び調べるアサギ
アサギ:あ、ありました!コウモリの特性も持つステルスクロウは通常私達には聞こえない犬笛レベルの音に弱いそうで、その音が近くで聞こえただけで寄って来なくなるそうです。
イザベラ:衛兵!
衛兵:はっ!
イザベラ:日中に設置急いで!活動する夕方になる前に。
衛兵:ははっ!
夕方・・・
アオイ:ここからは翻訳モードでお楽しみください
クロウ:ふわ〜・・・・眠い。
アサギ:来た!
マーサ:ありゃりゃ、随分とフラフラ飛んでるわね。
帝都周辺に設置された拡声器から音波が発せられる
クロウ:うお!何だこの不快な音は⁉︎こりゃ堪らん、帰って寝直そ。
帝都空域を去るステルスクロウ
エリ:上手くいきましたね♪
イザベラ:(魔王とこの国に最適な条件の巨獣のみが目覚める・・・か。案外的を得ているようね。ステルスクロウの目覚めは)
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