第2話アーティストかぶれ


ちょうど絵を本格的に描き始めて1年。初個展を今年に収める。


何となくイラストレーター、デザイナーっていいなあと思いながらやってたけど、描いてるものや自分の思考を分析するとアーティスト的な活動をやっているのかなと。



自分を何と呼べばいいのかわからないけど絵を描くスタンスとしては




「表現したいものを描きつつ万人に受け入れられるデザインの要素を取り入れたものでありたい」




自己主張しながら協調して周囲から外れたくない、まさに我。


簡単に言えばわたしを見て、構って、愛しておくれということ。


現実世界、同じ国の言語で話していても分かり合えないことは多く、すれ違いも多いと感じるので絵を描くことは人と繋がれる一種のツールという感覚がある。



また持論だが、絵はただのそこに存在する表現というだけではなく私と人を繋げる媒介物という役割も果たしているのではないか。「絵」という媒介物によりその人の思考について思いを巡らせたり、作品自体が話の話題になったり。それは人によってはファッションだったり音楽だったりするかもしれない。






個展においては絵と作者が存在している場合、媒介物である絵の話題から自然と作者の内面、人間性に移っていくことがある。個人的にそれはとても気持ちがよく、ズカズカと心の領域を侵してくるような危機感もない。 会話において自分をうまく表現できない人間にとっては人と繋がる有効なツールだと思うのである。




私はよく好きなアーティストの音楽、絵などからこの人の背景は一体何なんだろうと考えてしまう。家族構成から、幼少期、今に至るまでいったいどのような経験を経て今の思考に至るのか作品から妄想に妄想を重ねる。実際に調べてみると予想と一致することもあるし作品と照らし合わせて納得したり。 




何かを表現するということは人間的な魅力としても捉えられるのではないか。作品から人を知る、というより知りたくなるというのは身体的魅力、顔が可愛く(かっこよく)て人に興味を持つとか社会的魅力のように人間的魅力から分岐する内の1つになり得るのではないだろうか...


とここまで思考を巡らせるとやはり自分が描いているものはデザインでなくアートではないかとまた考えてしまう。 「分からないこと」はいっぱいある。

しかし身の回り起こること全てにおいて考えることを止めることはできない、それはそれはとてもめんどくさい。


メリークリスマス


(昨年の文です)

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