不安

私は心の中で

「僕たちひょっとしてここで人生終わっちゃう。」

と思いつつ不安になり、早くこの意味のわからない世界から抜け出さないといけないと思った。同時に那美に現世の今の状態を伝えてあげたいと思った。だけど、残念ながらここからはしばらくの間抜け出せないらしい。いつになったら抜け出せるのだろうか。そう心配になりながらその空間の中でいつも通りに過ごした。しかし家に帰っても誰もいない。当たり前だ。家族はみんな本当の僕に会いに行っているのだから。次に那美の家に行ってみた。普通考えてみれば異性の家に遊びに行くなんておかしいのだが、この時の僕は寂しくてどうしようもなかった。しかし那美の家にも誰もいるはずがない。だって那美の家族も全員病院に行っているのだから。僕は学校に行ってみた。流石に学校にはみんないたが、話をしても通じない。虚しく、悲しくなってきた。やっぱ家族や友達って大切なんだなと思った。僕はこんな時こそ家で一人でしかできないことをやろうと思った。

「少しでも気が紛れれば...」

それだけしか思わなかった。すると目の前にあるモニターに四桁の数字が浮かんだ。

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