どこ?

「あなたの体を心肺停止にさせてもらいました。」

「それじゃ僕は、体が弱っていくばかりじゃないですか。」

「ご安心くださいこの世界の時は現世より、1/1000000の時間で動いております。なのですぐには弱りません。そしてあなたはこの世界に来ても一人ではないのでご安心を。」

 そう言うと、アーノンは青い魂となって消えていった。

 そして僕は、アーノンについていくとだんだんと白い靄が消えて、

「はっ...ここはどこだ?」

「おはようございます。龍喜さん。」

 なんだろう。この透き通る声は。アーノンさんとはまた違うな。だけど私はまた違うところに飛ばされたんだな。っていうことだけはわかった。僕は僕自身に言い聞かせた。

「ここはただ単に夢の中の世界だ。だから適当に受け流しとけばなんとかなるさ。」

 だけど不安だった。ここが夢だと言える確証もない。じゃあ近くの人に聞けば良いじゃないか。確かにここは現実っぽい世界だ。だけど誰一つとして生き物が存在しないのだ。どうやらまた違う世界に入ってしまったらしい。

「ん?」

 いつ渡されたか知らないけど、薄い本が一冊手に含まれている。なんだろう。これはこの世界がなんなのかについてヒントが載っている本かなと思い、中を開いてみた。すると中には、

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