私は私。あの人も私。
※この小説は、
ジェンツーペンギン
(生まれたばかりの個体)
と
ジェンツーペンギン
(色々知ってる個体)
が、
あーんなことやそーんなことをする
大変大変な小説となっております。
・同種族フレンズ
・レズ要素
・設定の浅さ
・えっちパートで急に語彙力開花
・PPP、PIPは存在してません。
以上がへーきへーきな方だけご覧下さい。
苦手な方は克服の道に進むため読み進めるか、素直にそっと閉じてください。
では、本編へ…。
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「んあ…。」
寝ていたんだっけ、目が覚めました。
おひさまがみえないけど、静かで。
落ち着けるいい所。
…。でもここはどこ?
「ん…あ。」
あ、前いっかいだけ来た良い石が落ちている水辺…ですね。
なわばりの匂いがかなり薄いので、そこそこ遠いです。
寝ている間に流されてしまったのかもしれません。帰れるかな、不安です。
意識が段々ハッキリしてきました。
同時に…違和感もはっきりと感じるようになりました。
まず、なぜか目線が高い。
ハネの感覚も変だし、足も変。
しっぽも、というかおしりも。
そ、そうだ…水。
きれいな川。虹色できれい。
えっと、あたまをのばして。
どれどれ…
「…!?あ、あぇ!?ああいおういあっあお!?(…!?あ、あれ!?私どうしちゃったの…!?)」
目に飛び込んできた景色に思わず叫んでしまった。
嘘…ほんとに…!?
私、フレンズになっちゃったんですか!?
「えぇ、お、おういおう…!ああい、ああえる!?ふぇぇぇ~?(えぇ、ど、どうしよう…!私、話せる!?ふぇぇぇ~?)」
えっ、そんな奇跡が、
私なんかに起きちゃっていいんでしょうか!?
いや、奇跡って、割と起こりうるものなんですよね。
そう、奇跡って偶然だけど、
偶然をみんな勘違いしてるだけで、
必然なんてどこにもないんです。
私がひとりでそうだそうだと一人で合点、いいこと言ったと一人でドヤ顔を決めていると、私以外の足音が近づいてきていることに気が付きました。
ざくざく細かい河原の砂利たちを踏みしめる音です。
「おや、目が覚めましたか?」
「ふぇええ!?」
また叫んでしまった。
だって、声が私とそんなに変わらない、
姿かたちがそっくりそのまま私のフレンズさんがそこに立っているのですから。
小心者なんですよぉ…
「ふふふ、そんなに怖がらなくてもいいんですよ?わたしはジェンツーペンギンのジェーン。そして…」
目の前のジェーンさん…は、私のうん百倍きれいな唇を動かしてつぶやいた。
そして言った。
「貴女もジェンツーペンギン。こんなところまで流れされてくるなんて、かなりのおてんばちゃんだったんですね?…いや、わんぱく君だったと言ったほうがいいですか?」
「私も…ジェンツーペンギン…なんです、よね?というかそれって…私はもともと雄だったってことですか!?」
いつの間にかしっかり話せるようになっている。
何故なのかはわからないけど、たぶん、
さんどすたー?ってやつのおかげだと思います。多分。多分ですよ。
「その通り、貴女は雄だった。けれどサンドスターによってフレンズ、アニマルガール化したんです。」
は…はぁ。
私はそう言うしかなかった。
記憶があいまい過ぎてよく覚えてないしパッと言われても理解不能です。
「前、ここまで石を拾いに来た子ですよね?わたし、その時あなたを見かけて、かわいい子だなぁって思ったんです。ぼさぼさの長い髪…しっぽがすごくながくて毛先がばらばらなあの子にそっくり。」
「そう…なんですか。私、あんまりよくわかってなくて…」
正直本当にわからない。
フレンズとしてうまれたのがここだったのだから当然といえば当然ですよね?
…当然ってことにしておいてください。
はい。
「…あの、私、これからどうすればいいですか?自分の目で色々見て確かめたいこともたくさんありますし…」
「うーん、そうですねぇ…。」
目の前の私そっくりなその方は、すこし口角をあげて、そして言った。
「んー…じゃあ、とりあえず、ここで待ってて下さい。おなか減ったでしょう?そこのおまんじゅう…【じゃぱりまんじゅう】って言うんですけど、それ食べてていいですから」
ああ、なんと優しいのだろう、私の目はしっかりと水色の美味しそうなおまんじゅうを捉えました。お水もご丁寧に。
「いただきまーす。」
呟いて一口
もう一口。
また一口
もっと一口。
ふっと。
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「うまく…行ってますね。」
ここまでの計画が順調に一切の狂いも乱れも無い。
ふふふ。
不敵な笑みがあふれる。
自分の欲望のはけ口として使うのは彼女…
いや彼がかわいそうな気がしなくもないが、彼女と化したいまのあのコはかわいいかわいいわたしの後輩。
故に多少乱暴しても大丈夫だろう。
こちらには色々な策があるのだ。
もともと独占する気満々なので特に計画の狂いはない。
サンドスターをたぁっぷり使って、
どんどんえっちにしていってもいいし、
色々弄って男の子にしちゃってもいいし、
おもちゃで遊んであげるでもいいし、
とにかく、とにかく、
欲望のはけ口に。
したいなぁ…って。
えへ。(筆舌に尽くしがたい素晴らしい顔)
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…。
うーん、ここは…?
どこなんでしょうか。
しっとりした、柔らかな布団。
脚や手に感じる、重い金属の感触。
窓から月が見える。
あーわかった。わかりましたよ。
私、パークに行けるんですね?
パークの職員。
やさしいお姉さん達になれるのだ。
それはうれしい!
あのお魚をくれる可愛いお姉さんだ。
うれしい、ちょっと乱暴すぎる気がしなくもないけど、きっとそうなんです。
「おっ、起きましたね…?」
「あれ?あなたはさっきの…。」
おかしいな。
なんでいるんだろう。いや、いても可笑しくはないんだけれど…。
しかも、さっきより凄く目が怖い。
なんか怒らせちゃったかな。
「ちゃんと待っててねって言ったのに…寝てしまうなんて悪い子ですね…?」
記憶がイマイチパッとしないのは…
「あっ!私、寝ていたんですね…道理で記憶が無いんですね…ごめんなさい…安心してしまったのかもしれません。」
そういう事みたい。
「…確かに、食料と安心する場所があればどうしても眠ってしまうのもわかります…でも、悪い子はおしおきしてあげねばなりませんね。」
おしおき
…と言う単語に私のウキウキしたあの気持ちは吹き飛んで、代わりに、腕にのしかかる金属の音が心を支配していく。
「おしおきって…いったい何されるんですか…?」
「そーですね…ならぁ…」
そう言って舌が相手の口の周りを滑る。
れろぉっと音がする。
顔が迫ってくる。自慢のフリッパーで相手を叩こうにもこの重い金属の輪が掴んで離してくれない。
唇が重なり濃い味がする唾液が流し込まれる。
向こうは自由に腕が動く、私を好き勝手できる。
がっしりと、顔を押さえつけて来ている。
私はなにも出来なかった。
力が入らない。
口にまとわりつく液体が、地上なのにもかかわらず私の脳裏に溺死の二文字をよぎらせる。鼻にはもはや匂いなどという概念は一つを除き存在せず、ただ一つ許されたそれは今もなお私に唇を押し付けてくる者の首筋から髪から胸元から漏れあふれ出すわけのわからない香りだった。香水のような華やかで美しく、また彩りを放つ花のような甘い匂いでもあり、そして鼻を突き通し捻じ曲げるようなじっとりしたものがかみ合わさった、究極的フェロモン。
「ふふふ、お顔真っ赤でとろんとろん。やっぱりかわいいですね?」
そちらの顔も、だいぶ赤いですよ。
そんな簡単な返し煽りさえも口にすることが出来ない。まともな考えが脳味噌から染み出してこなかった理由がいまはっきりとした。
んーんーと息が出来ずに酸素というのが十分に行き届いていなかったのだ。
そういうこと、そういうことにしておくの。
恐怖を、相手を恐れるこの意思を押しのける、感じてはいけないと私に忠告し警鐘を鳴らす。が、しかし。私はなぜかもうあきらめようとしている。
受け入れてしまおうとしているのだ。
「体ってすごく正直ですよね。精神的に辛いとおなかが痛くなったりしますし、どれだけ我慢していようと空腹ならぐぅぅとおなかが鳴りますし。自分がされてうれしい事には体が反応してしまうし…」
そういいながら、私の胸を弄ってくる。
ぎゅっとつまみ、揉んでくる。
徐々に私の毛皮を強引にひっぱり剥がしてくる。痛くはないけれど、蒸し暑いものが一気に解放されたような。
「あなたの身体もなかなか正直みたいですね?」
嫌だと叫ぶのも疲れてきた。
それどころではない、いやだと言うべき口はいつの間にか甘い声を上げる。
嫌なはずなのに躰はびくびく跳ねて頭の中でよくわからない感情が蠢く。
まるでそれは、
どんどんと侵略されていくような、
病に浸食されていくような、
そんな感覚であった。
大切な物を扱うようにさわさわと撫でるその手は白黒の毛皮に包まれ、刺激が私に伝わってくる。なめらかでありそして摩擦を持つこの感覚は今私の胸の頂上へとむけられる。
「そろそろ始めましょうか」
私は一人で息の詰まったように躰が言うことを聴かないというのに、相手はまだなにも始めていないというようにニヤニヤしている。
「んしょ…っと」
毛皮が舞い落ちる。
白黒の中から現れた柔らかい肌色は、月の光に照らされてうらうらと艶めく。次第に私は知らぬ間に興奮して来ている。
あの肌色は私を狂わせるの。
相手は私にのしかかってきた。
「…あんまり楽しく無さそうですね?嫌だ嫌だって…じゃあ、固定外しますから。」
柔らかい肌が私にピッタリと密着し、汗と相手が躰に塗り込んだクリームでぬるぬると滑る。その魔力は私を動かさまいとする。
それは鉄の腕輪よりも強く私をそこにつなぎ止めていた。クチャクチャと粘液同士が混じり合う音が響き始め、私はまた唇に溺れてしまいそうになる。
「あれぇ?逃げないんですかぁ?」
じゃあ、つづけちゃいますね?
ほんのすこし前までそのセリフに絶望しか感じなかったはずなのに、今の私はそれをすんなりと受け入れ、むしろドキドキ動悸が止まらない。
あぁ、もう、どうにでも、なれ。
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あの日以来、私は、
この世界での生き方をたくさん教えて貰った。
そして、夜もずっと過ごしている。
「そういえば、あなたにいいお仕事があるんですよ、やってみませんか?」
ある日紹介された警備員の仕事を、
今私はしている。
「こうやって…出来たんですね。」
私は後ろを振り返った。
みんな一人一人、似たような顔と姿。
でも、ちょっとずつ違う。
「ようこそ楽園へ!」
受け付けのジェーンさんが綺麗な声で、
新しいジェーンさんを迎え入れた。
「よし…護らなくちゃ」
私はスッと、ポケットに手帳をしまい、
目の前のオドオドしたジェーンさんに話しかけた。
「あっ…あのっ…」
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