君へ。
「お帰りなさい!」
君に言われると、
今日も一日頑張って良かった。そう思える。すべてが報われた気持ちになる。
「お疲れさまです、ご飯用意しますね。」
君の笑顔が僕の一番のエネルギーだ。
君の手料理は美味しい。
自分で作っていたレシピも、君の手を介せば安らぎを感じる。
「美味しいですか?エヘヘ…良かったです。」
照れながらも誇らしく、君は顔を上げ笑う。
手の絆創膏を見て、たちまち抱きしめたくなった。撫でて、沢山撫でてあげたくなった。
食器は自分で洗う。
出来るだけ、君には休んで欲しい。
風呂も僕が入れる。
「私、やりますよ?大丈夫ですか?」
本当に優しいな、君は。
僕のことを心配して、あるいは必要とされていないのか、と不安げな表情の君も、いじめたくなってしまう反則級の顔だ。
それでもやはり良心は持ちたいもので、洗濯を畳んで貰う事にしている。
「はいっ!頑張ります!」
ぱぁぁっと顔が晴れる。
太陽みたいだ。
もっと大きくて遠い場所にある恒星とは別。
綺麗なだけじゃ無くて暖かい。
「お風呂、先に失礼します」
風呂からあがってきた君は、湯気をうっすら立て、長い髪をしっとりと濡らし、体全体に纏わり付く水蒸気のせいでぴっちりとした寝巻きがボディラインを引き立てる。
僕も風呂に入った。
風呂からあがると、テレビの前で君は舌鼓を打っている。
華の金曜日、君だけが許されるひととき。
白く粘り気と甘さをたたえる香り。
舌に刺さる冷気が熱い体を打つ。
いつまでも残り続けるやわらかい余韻。
朱い頬を抱えて、木の匙を器の中の白濁の氷塊へ差し込む。
すべてが満たされるその時まで、僕は寝巻きを纏いベットを整え髪を乾かし歯を磨き寝る用意を一通り終えておく。
「ふう…満足。」
吐き捨てるように言うセリフを聞いたら、僕は君の顔を見ることができる。
「寝ましょうか。」
僕達はベットルームへと向かった。
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普段であれば、ここで終わる。
だが、今日は金曜日、土曜日は休める。
つまりは…。
「はぁ…はぁ…」
顔を赤1色に染め上げ、光ない部屋で。
1週間に一回…心も体も、
一番近くなれる時間…
「ください…全部…!」
服の上から、まずは撫で合う。
下へ下へ下へと手をのばす。
「あっ…んぅ…ぅ」
寝巻きのファスナーを下へ下げきり、
肌着をめくる。
柔肌を手で撫でる。ふかふかと肉付きの良い横の腹を揉む。
「ここ…好きですもんね?」
君は僕の顔に片方の手を添えながら、肌着の中へすべすべとして少し冷たい手を滑らせる
腹を滑りゆっくりと胸へ、期待している体をもてあそぶように君は指の一本一本を丁寧かつなめらかに撫でる。
僕は腹から徐々に上へと手を流す。
もちもちふかふかと手を楽しませてくれる、膨らみを触る。
君がその気ならと、胸の膨らみの頂点に指を置く。人さし指を掛け、上へ下へ横へと傾ける。親指で押し込み、つまみ、弄る。
「やっ…そこ、らめ…」
甘い声が僕を興奮させる。
「ん、もう…こんなになってる…」
既にそれは、するには十分な程だった。
ここから先は想像に任せる。
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朝日が僕の目を刺す。
はだけた服を纏い、肌を魅せる無自覚のうちの色気が僕を朝から刺激する。
気付けば朝になっていた。
白い光が体をなだめる。
満足気な君の顔は、愛おしい。
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