劉裕51 土断      

劉裕りゅうゆうが実権を集めつつあったころ、

山沢と言う山沢は

地元豪族の所有地扱いだった。


庶民が薪を取り、魚を釣れば、

そのほとんどが租税として

まきあげられてしまう始末。


劉裕、これらをすべて禁じる。


また、永嘉えいかの乱以降

中原でうち続く争乱を嫌い、

長江を渡った者たちには

本籍地と居住地のミスマッチが

起きていた。


税収上での不都合が大きい

この状態を解消するため、

劉裕は「土断どだん」政策を施行。


この政策により、これまで流遇の民の

住まう地とされていた

多くの仮設郡県が

撤廃され、既存の行政単位に

組み込まれるようになった。


ただし徐州、兗州、青州籍で

京口に居住している者は

例外とされた。


ちなみに、劉裕は徐州籍の

京口居住者出身である。




山湖川澤,皆為豪強所專,小民薪採漁釣,皆責稅直,至是禁斷之。時民居未一,於是依界土斷,唯徐、兗、青三州居晉陵者,不在斷例。諸流寓郡縣,多被併省。


山湖川澤は皆な豪強なるに專ぜらる所と為りたるに、小民の薪を採り漁して釣りたるは、皆な稅直に責められ、是れに至りて之を禁じ斷つ。時の民は居せるを未だ一とせず、是に於いて界に依りて土斷し、唯だ徐、兗、青三州に居せる晉陵者は、斷が例に在らず。諸流寓の郡縣、多きは併せ省かるを被る。


(宋書2-6_政事)

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