奪うか拾うか
「拾う…ですか?」
「あぁ、大昔に使われていたものがまだ結構そこかしこにあってな、と言ってもほとんど鉄くずかよくてパーツ取りだがな」
「それってつまりほとんど使える物が残ってないって事じゃ…」
「まぁそうだな」
「マジすか…、専用機が欲しかったなぁ」
「そんなの全員が思ってるぞ」
「まぁ、そうだわな、てか僕らはどうすればいいっすか?」
「実は特に無いんだわ、資材はカツカツだしなぁ」
「とにかくだ、今は節約しつつ資材集めだな、当面はおとなしくしていろよ、間違っても目立つ行動は控えろよ」
「うっす」
「結局レジスタンスに入ったものの特にやる事がないじゃないか」
現在待機命令を受けて基地の中でうろうろしていた。
「とりあえず地上に行って俺専用機を見繕うかなぁ」
試に地上に出てみる、入口と違う位置に出た、あたりまえか…。
周囲を眺めると確かに朽ちたロボットが見えた、近ずいてみると触れるだけで崩れた。
「えぇ…、さすがにぼろいな…、サヨこれが何で出来てるか解る?」
ガッツリロボットに触り大きく崩す。
「やっぱり土で出来てる」
「土ぃ!」
「だって、ほら」
ロボットをひっかくとボロボロと崩れた、崩れた残骸を拾うと確かに土だった。
「確かに土だな、てことはコレは朽ちてるとかじゃなくて…仕様?」
自分達を運んできたロボットの手は質感的に鉄だったので、目の前のロボットのもてっきり鉄で出来ているのかと思ってしまった。
「もしかしてロボットの装甲は鉄っていう認識がこの世界にもあるせいで、この土でできたロボットも朽ちていて使い物にならないっていう認識なのかな?」
「私も装甲は鋼鉄だし、土の装甲はいやだなぁ」
土で出来ているからよじ登る事も出来ないな。
「いいや、沢山あるしこいつを崩そう」
すこし向こうに同じようなそっくりのロボットがあるし大丈夫だろう、ロボットをゆっくり崩していく。
「あった」
ロボットの心臓の位置する場所と頭部に、人の頭より少し小さい位の鉄の塊が合計2つ出てきた。
「何それ?」
「僕も解らない、ただ何となぁく何かあるかなーって思ってた本当に出てきた」
「すごーい」
「これを調べて解れば僕専用の機体が作れるかも」
「あなた専用機…」
2人してズレた妄想を終えたあと、こそこそと基地に戻り、サヨが早速解析を始めた」
「うわー全然わかんない」
「マジすか…」
「何か謎のエネルギーがあって私の規格が対応していなくて解析できない」
「おうふ、ココの機材を借りて調べるしかないか…」
「あ、いいっすよ」
「難なく借りれた」
機材の管理がテキトーだなーとか思いながらサヨと発掘した鉄の塊に接続する。
「うぁ…あぁん…、あう」
ワザと色っぽい声を出していたのでチョップしておく。
「これで行けるか?」
「何とか、時間掛かるけど…」
サヨが解析している光景を暇なのでひたすら眺める、たまに頭をなでると解析が早くなっている気がする。
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