専用機には大体ピーキーって言葉がつく

「なんとなくわかりました」

「なんとなくなのか?」

「えっといくつか固有名詞があるせいで翻訳しきれていない感じかな」

「あーそれならしゃーない、てか機体作れそう?」

「えっと、デザインと材料はさっきの3体分欲しいかな」

「それでどれくらい時間がかかる?」

「一日あればできるんじゃないかな」

「じゃあ早速デザインを…」

自分専用機…正直まだ本当にできるのか信用しきれていないがこのワクワクした気持ちは久しぶりな気がする。

自分の専用機はどういうモノにしよう、遠距離の砲撃型にするか、高軌道型の格闘機にするか、あえてバランス型にするか、考えがぐるぐる回り続ける。

「というかどんだけ機動性があるんだ?」

「多分人の瞬発と同じ位で最高速はちょっとわからないかな」

というか基地の見ている限り、武器がそこまで豊富にある訳ではなく、1機に武器を集中させることもできないようだ。

「てことは汎用機かなぁ、結局」

少ない画力を振り絞って自分専用機のイメージを紙に書いてサヨに見せる。

「…これだと動きにくくないですか?」

サヨがイメージ絵の間接を指さす。

「いや、単に僕の惰力がないだけだから、そこ含めて解釈は任せるよ、カッコよく作ってくれ」

「はい!」

笑顔でサムズアップしたら余裕で誤魔化せた…、いいのかそれで、ついでに頭をなでてみると気持ちよさそうに頭を寄せてくる。


そんなこんなで一応自分の理想の専用機ができたが…。

「なんか単体だとカッコイイけど複数いたら一気にやられメカになる感じだな」

「作ってる時はわからなかったけど、言われてみれば…、たしかに」

全長は基地にある機体に合わせて15メートルにした、全体的に他と比べてかなり細見だが動力炉を3つ取り付けているのでパワーやスピードは…圧倒できたらいいなぁ…。

どこかのロボットアニメに出てきそうだが、しかたない、ロボットアニメが好きだったのだから、武器はこの世界で調達して使う予定だったので一切作っていない状況だ。


「おい、お前らそいつをどこで手に入れた!」

基地でロボットの整備をしている厳つい男が大声で乗り込んできた、ここは正直に言っても信じないだろうし、うまく誤魔化せるだろうか…。

「たまたま掘り返したら出てきたんだよ」

「明らかに力がなさそうな2人でか、新しく見つけたってぇ事は完全に埋まってたってことだよな?」

「あぁ、完全に埋まってた、でも掘ったのは頭部分だけで、あとは勝手に動きだしたんだよ!」

「まぁ確かにそれしか方法がないしな」

良かった何とかごまかせた。

「しかし、今まで勝手に動き出すなんざ聞いた事がねぇ」

ごまかせてねぇ!!


「もしやそれは伝説の機体かもしれない」

どこから老人がやってくる。

「伝説って?」

「あぁ…、というてもどんなモノかは不明じゃ、唯一解るのは、その伝説の機体には普通とは明らかに違う所があるといとじゃ」

「確かに勝手に動き出すってのは初めてきいたな…、しっかしこれはどうなってるんだ、まるで宮殿式用に使われる奴の装甲みてぇじゃねーか」

装甲を軽く叩ている、どうやら感触と音で違いがわかるらしい。

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