第106話 3者会談

 ヘリから中継するユリカ


 ユリカ:ヤッホ〜イ!ユリカだよ〜ん♪今何処にいるかって?私は今、コナモン首長国連邦一を誇るランドマークタワーのオコノミハルカス上空をヘリで飛んでま〜す!ここは今度の国土争奪戦争の舞台となる場所でもあるんだけどね、今回は3国魔王による3者会談があるんだって・・・ん?


 黙々と命綱をユリカに装着していく番組スタッフ


 ユリカ:ちょ、スタッフ〜?何してんのよ?


 無言でキャビンスライドドアを開けるスタッフ


 ユリカ:ス、スタッフ〜?


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 ユリカ:へ?『お母様からの伝言です、何故こうなったか自分の胸に聞いてみな』ってスタッフどういう事?


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 ユリカ:『レッツバンジー♡』じゃねーよ!


 ユリカの背中を押すスタッフ


 ユリカ:ほぎゃーーーーーーっ‼︎


 魔界時間9:06 オコノミハルカス最上層展望レストラン


 鉄板焼きカウンターでお好み焼きを焼くシェフ


 ヴィクター:む?上から悲鳴が聞こえたような?


 朱音:気のせいとちゃいますか?


 ミリア:案外、誰かがヘリからバンジーとかやってたりして。


 2人:まっさか〜♪


 窓の外で物凄い勢いで落下していくユリカが見える


 ユリカ:ほぎゃーーーーーっ‼︎


 3人:・・・・・・


 何事もなかったかの様にお好み焼きを3人に出すシェフ


 シェフ:お待たせしました、こちらがA5ランクカールトンのお好み焼きでございます。


 3人にワインを運ぶウェイター


 ウェイター:350年もののビンテージ王国産オーシャンワインでございます。


 ヴィクター:こ、これは美味そうでゴブな!


 朱音:せ、せやな!


 ミリア:ワ、ワインが合うんだ〜!


 ユリカ:お〜ま〜え〜ら〜お〜ぼ〜え〜て〜ろ〜よ〜・・・・


 3人:・・・・・・


 朱音:さ、さてヴィクターはん。調査結果はどないでしたか?


 ヴィクター:え?あ、ああ。コイクチナマズの証言通り3ヶ月くらい前から人工的に掘られた痕跡があったでゴブよ・・・・いや、と言った方が正しいでゴブ。


 ミリア:神工的?神様が掘ったという事ですか?


 ヴィクター:うむ、湖底の岩盤をぶち抜いた後逃げて放置した思われる掘削機械から神気が検出されたでゴブよ。


 朱音:せやけど、あんなトコ掘っても何も出てけえへんで?


 ヴィクター:というのを知ってるでゴブか?


 朱音:ミクロタイト?何やそれ?


 シン:ミクロタイトというのはかつて天魔大戦時代に旧天界軍が軍事用ナノマシン製造に材料として使っていた鉱石です。現在では軍事用に用いられる事を国際法で禁じられているものでございます。


 ミリア:何の目的で掘っていたんだろう?


 宙に浮いた液晶モニターに映るイザベラ  


 イザベラ:答えはいたってシンプル、天界宇宙中央政府で3老害と呼ばれている3柱さんにんの内の誰かが秘密裏に採掘させていたという事よ♪


 ヴィクター:そうなると完全に国際法違反になるでゴブな。


 イザベラ:ちゃんとした証拠が無いと、抗議しても天界宇宙中央政府お得意の記憶にございませんや、関係ありませんでのらりくらりととぼけられるだけよ。


 ミリア:そうだよね〜。


 ゆらゆらとぶら下がるユリカ


 ユリカ:誰か〜、助けちくれ〜。


 3人:・・・・・


 朱音:ほ、ほなゴブリアス帝国調査団と我が国の警察と連携して証拠が無いかもう少し詳しく現場調べてみましょ!


 ヴィクター:う、うむ!









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