第64話 プリンセスドレッシング

 ユリカ:クイラントの浄化に成功したミリアさん達はその足で惑星ドレックへ向ったんだけど、何しに行ったんだろう?


 クイラント戦翌日 魔界時間9:58 惑星ドレック


 ミリア:着いた〜♪


 小雪:着いたべ〜♪


 恵:着いた〜♪は良いけど何しに来たのにゃ?


 シン:やれやれ、これだから素人は困りますね。


 揚羽:旦那様が何の意味も無く来るわけないでありんしょ。


 恵:じゃあ、アンタらは分かるのかにゃ?


 シン:そ、それは・・・ねぇ。


 揚羽:勿論・・・ねぇ。 


 恵:素直になれにゃ、ババア共。知ったかぶりは年寄りの冷や水にゃ・・・


 シンと揚羽が連携してブレーンバスターからかかと落としをキメる


 恵:ほぎゃーーーーっ!


 シン:ここへは何しに?


 ミリア:ここはね〜、あらゆる野菜に合うドレッシングを日々研究・開発している星なんだよ〜♪


 小雪:オラもばっちゃから聞いてて一度行ってみたいと思ってたんだべ♪


 ミリア:そしてここにはどんなサラダにも合う幻のドレッシングがあるんだって。


 小雪:魔法のドレッシングだべ〜♪


 ミリア:その名もプリンセスドレッシング!


 シン:昔兄から聞いた事があります、そのドレッシングはこの世の物とは思えないほど美味しいと。その昔、ベジタリア帝国が建国される前の旧キャロッツ王朝時代にその姫君が開発した事で名付けられたのがプリンセスドレッシングでしたね。


 恵:流石は年の功、伊達に4000億年生きてないのにゃ・・・


 無言無表情でジャイアントスイングをキメるシン


 恵:うおーーーっ!目が、目が回るにゃーーーっ!


 街頭テレビの声:今日も元気にフレッシュ!


 小雪:あっ!フレッシュマンだべ〜♪


 恵:フレ・・・あんだって?


 小雪:フレッシュマンだべ!


 ミリア:お野菜食べていつも元気満点フレッシュマン!この国で有名なヒーロー番組の主人公だよね♪


 小雪:んだ!カッコいいべ〜♡


 恵:その辺はお子ちゃまにゃ・・・


 笑顔で恵の胸ぐら掴んで持ち上げるユキ


 ユキ:だ・れ・がお子ちゃまですって?


 ※目が笑ってない


 恵:おっふぅ!ぐ、ぐるじ〜っ!


 小雪:ユキ、止めるべ!

 

 恵を降すユキ


 ユキ:申し訳ございません小雪様、ついカッとなってしまって。


 ???:まったく、そんなんでよく師匠の従者が務まるわよね〜。

 

 小雪:おおっ!ローザ♪


 ローザ:今日もよろしくお願いしまっす♪


 小雪:うむ♪


 恵:まったく、よくもまぁ飽きもせず毎日来るもんにゃ。14天界王ってそんなに暇なのかにゃ。


 ローザ:私はアンタと違って暇じゃないの。料理修行最優先!公務は二の次三の次♪


 恵:間違いなく問題発言にゃ。


 ミリア:皆んな揃ったね。それじゃ、ドレッシングミュージアムに行くよ〜♪


 恵:へ?そのプリンセスドレッシングって博物館にあるのかにゃ?


 シン:原材料が採れる星が大昔に丸ごと消えたので2度と作らなくなってしまったのですよ。それは同時にキャロッツ王朝滅亡の原因ともされております。


 恵:ほ〜ん。


『ドレッシングミュージアム』


 館長:ようこそ、ドレッシングミュージアムへ♪プリンセスドレッシング見学の件ですね?


 ミリア:はい。


 館長:ではこちらへどうぞ。


『博物館最奥特別展示室』


 館長:こちらが幻のドレッシング、プリンセスドレッシングです。かつては多く作られていたのですが、現在ニュースで報道されている暴食凶獣クイラントに原材料のある星を丸呑みされて以来同じものが2度と作らなくなってしまったのです。


 ミリア:へ?クイラントにですか?


 館長:はい。


 小雪:だったら起こして吐き出してもらうべ。

 

 館長:え?  


 ミリア:実はですね・・・


 館長:なんと!クイラントの浄化に成功したのですか⁉︎


 ミリア:早速明日にでもお願いしてみますよ♪


 次回へ続く・・・



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