第18話サイバーインポッシブル(悠久のアクガリタル編)
アオイ:ムネミツ皇国のアクセスタワーを解放したのと同時にサイバーダイヴはアクガリタル国の電脳世界へ逃げ込む。アクガリタル国の電脳世界と現実世界が舞台の今回はミリアさんと小雪ちゃんが挑みます。
ムネミツ皇国の激闘より翌日魔界時間9:00 首都レストランテ最南端
『アクセスタワー』
小雪:お〜!てっぺんがみえねえべ♪
ミリア:お待たせ、小雪ちゃん♪
小雪:ミリアねえちゃん、おはようだべ〜♪
惠:心なしか嬉しそうにゃ。
シン:無理もありません。あのど変態魔王のお膝元から離れられる事が出来たんですからね。
塔最上階
黒峰組構成員:兄貴、大丈夫ですかね?
六堂:紫神の阿呆はしくじったようやが、ワシは奴とは違うで〜♪
アオイ:この方は黒峰組幹部の
黒峰組構成員:それはどんな手で?
コアシステムを指差して語る六堂
六堂:コイツら5体の幻のヴァルキリーってのは現存するシングルナンバーズ以降のヴァルキリー以上にロリコンや。つまりガキの声に過敏に反応するんなら視覚、聴覚をこないしてウイルスで塞げばええ♪
黒峰組構成員:さっすが兄貴♪
六堂:他の幹部連中とはここのデキがちゃうねん♪
一方アクガリタル国の電脳世界
ジュン:あっち行ったりこっち行ったり
剣山:まぁまぁ、ジュンちゃん。この気配、そろそろ来ますぞ♪
シンヤ:超空間ソナーに反応あり!・・・来ます!
電脳世界の海から浮上するサイバーダイヴ
ジュン:おいでなすった!
剣山:ここは私に任せなさい!
グンニグルを投げる剣山、サイバーダイヴの口に刺さる
剣山:今ですぞ!
シンヤ:ワイヤーフック射出、電気ショッカー作動!
感電しぐったりするサイバーダイヴ
ディアナ:電磁ネット展開!
電磁ネットを避けながら追い込まれるサイバーダイヴ
レイラ:間も無く電脳世界の出口に突入!
同時刻 アクセスタワーメインゲート前
小雪:あかねえべ。
ミリア:莉音さんの話じゃミオちゃんの声に反応して開いたって言うけど。
小雪:お〜い!あけてくんろ〜!・・・だめだべ。
ミリア:困ったね〜。
小雪:オラはらへったべ・・・ヨシ!メシにすんべ♪
惠:こんな時に何言ってるにゃ。
小雪のポシェットから七輪を出す
惠:このポシェット絶対特殊コーティングしてあるにゃ。
小雪:そんでもって〜・・・
更に炊飯器を出す小雪
惠:炊飯器なんて何で持ち歩いてるのにゃ。
小雪:きょうは〜『おにぎらないおにぎり』だべ〜♪
アクセスタワーより遥か後方・・・
ローザ:ああ!師匠料理しようとしてるー!私も混ざりた〜い!
琴葉:仕方あるまい。『あの5体』はウイルスのせいで我々14天界王を敵視してるんだ。これ以上近づいたらお前の師匠とやらも危うい。
ローザ:うぅ〜!
琴葉:天界宇宙でも指折りの食通のお前を唸らせるとはあの幼子それほどの料理人なのか?
ローザ:師匠の料理はそんじょそこらの料理人じゃ太刀打ち出来ないくらいよ♪
琴葉:ほぉ、お前が師と仰ぐのだ。相当な腕なんだな。
惠:おにぎらないおにぎりって何なのにゃ?
ミリア:おにぎりって握る時ギュって握るでしょ?
惠:うん、まぁにゃ。
ミリア:それじゃあ『おにぎり本来の美味しさ』が半減するのよ。だからやんわり優しく握るのがコツなの。ね?小雪ちゃん♪
小雪:さすがミリアねえちゃんだべ♪
ミリア:そっちの七輪は・・・焼きおにぎりね♪
小雪:またまたおおあたりだべ〜♪
ミリア:私、醤油の焼きおにぎりが好き♡
小雪:オラはみそ〜♡
ミリア:おにぎり、おにぎり握りましょ♫
小雪:あいじょうこめてにぎりましょ♪
カオスバグマに視覚を遮られながらも監視カメラの映像を見るコアシステム
コアシステム:・・・・・・・・・
コアシステムの脳裏に過去の映像が浮かぶ
ヴァルキリー:博士、『食』とは何でしょう?
???:そんなものお前には必要ない。お前は『兵器』なのだから。
コアシステム:食とは何でしょう?あんなにも楽しそうに。あの子なら教えてくれるのでしょうか?知りたい・・・知りたい・・・
メインゲートの扉と隔壁が一斉に開く
最上階
六堂:ど、どないなっとるんじゃコリャー!
メインゲート前
小雪:お?あいたべ♪
ポシェットから出した弁当箱におにぎりを入れる小雪
ミリア:食べないの?
小雪:このうえにねえちゃんいるんだろ?ならきっとおなかすかせているっぺ。もってってやるっぺ♪
ミリア:うん!行こう♪
ユキ:小雪様の身の安全は私がお守り致します♪
ミリア:私は〜?
惠:お前の中にはあの最恐マザーの霊がいるにゃろ。
ミリア:母さん?一応頼んだんだけど・・・
3時間前
ミリア:母さんお願いよ〜!
ミレイ:あそこには龍神族がいるんだろ?あんなん私が出るまでもない。それに・・・
ミリア:それに?
ミレイ:弱すぎてつまらん。
惠:うそ〜ん。
小雪:お〜い!はやくこないとおいてくべ〜!
ミリア:あ〜ん、待ってよ〜!
最上階
小雪:いっちばーん!
コアシステムのある部屋の前に立ちはだかる黒峰組
六堂:ここから先は一歩も通さへんで〜♪
小雪:う〜!じゃまだべ!
六堂:じゃかあし‼︎どんな手品使ったか知れへんがサクサク通ってきおってからに!
ユキ:小雪様、ここは私にお任せを♪
エクスカリバーを出す小雪
小雪:ほんじゃ、コレでみちつくんべ♪
六堂:ギャハハ!おいオメェら、あのガキあのオモチャで通るってよ♪
エクスカリバーを振り下ろす小雪
小雪:あ〜・・・・どっこいしょ!
5万柱の黒峰組構成員が吹き飛ぶ
六堂:・・・・・嘘やろ。
小雪:ダ〜ッシュ!
六堂:あ!待たんかい!
背後から飛び蹴りをキメるユキ
六堂:ぐお!
ユキ:貴方の相手は私と言った筈です。
『アクセスタワーコアシステム』
コアシステム:お待ちしておりました。
小雪:きたべ♪
コアシステム:貴女に聞きたい事があります。
メインゲート前の映像を見せるコアシステム
コアシステム:私には『食べる』という概念が無く必要ないものです。ですが私は知りたいのです。貴女にとって『食』とは何ですか?
小雪:んあ?おんめ、ごはんたべたことないだか?
コアシステム:ええ。
ポシェットから弁当箱を出しおにぎりを差し出す小雪
小雪:ならくってみんべ。
コアシステム:身体を失った私には食べる事は出来ません。
小雪:オラむつかしいことはいえねえだ。だけんど、ごはんをたべることしりたいんだったらたべるのがいちばんだべ♪
モニターに映るレイラ
レイラ:ハッキング成功♪なら電子化したら食べられるんじゃない?
コアシステム:成る程、では・・・
おにぎりを電子化して食べるコアシステム、その時一筋の涙が頬を伝う
コアシステム:これは!
小雪:うんまいべ?おいしいモンはなかよしさんとたべるとココロがポカポカすんべ♪
コアシステム:はい、胸の辺りが暖かく感じます。これが『食』なのですね♪
小雪:んだ!
コアシステムの前に一枚の巨大な鱗が現れる。その瞬間コアシステムを縛り付けていたカオスバグマが一斉に消滅する。
小雪:うおー!でっけぇウロコだべ♪
コアシステム:この部屋一帯のカオスバグマの消滅を確認、カオスバグマに非常に有効な抗体と断定。この鱗よりウイルスバスターシステムを構築・・・構築完了。これより塔全体へ拡散します。
10分後・・・
コアシステム:塔全体のカオスバグマ完全消滅を確認、これより操作全権を六堂嶺二より小雪・アイゼンフリーズ嬢へ完全移行。この塔の主導権は小雪様にあり、小雪様の脳内スキャンデータから六堂嶺二以下、黒峰組全員を排除対象に認定。セキュリティシステムを起動します。
黒峰組構成員:や、ヤベェですよ兄貴!
六堂:小雪って言ったな!その名、覚えたで〜!撤退だ!
転移して逃げる黒峰組
一方 ポリスティア合衆国 ムショ州近海
ダイク:・・・・・来た!雷さん!
雷蔵:出番ですな!
雷鳴が鳴り響く
雷蔵:ライジングブレイク!
雷蔵の雷撃がサイバーダイヴに直撃し鱗の色が黄色になる
ダイク:いよっし!体力半分まで削ったぜ!・・・って、雷さん、さっきの何だ?
雷蔵:いや〜、この方がカッコいいかなぁって。
ダイク:ま、良いか。あと半分だぜ!剣さん、ジュンちゃん♪
『輝石の帝国』へ続く・・・
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