第13話囚われの惠
アオイ:最近あちこちで起こってるシステム障害。今回はそんなシステム障害による
魔界時間13:00 科学省国立研究所 最奥隔離区画
研究員:この区画は主に感染型精神汚染物質カオスや、危険なコンピュータウイルスを隔離するエリアです。
惠:安全性に問題はないのかにゃ?
研究員:その点はご心配なく。緊急時隔壁閉鎖の後、次元牢獄通称『Dプリズン』に隔離しますので。
惠:誤って閉じ込められた時の対策はあるのかにゃ?
研究員:ご安心を、その場合はセンサーが生体反応を探知し、瞬時に閻魔帳と照合し要救助者であるか判断し脱出出来るようになっています。
壁のボタンを指す研究員
研究員:これです、これを押せば作動しますので。
研究員デバイスが鳴る
研究員:はい・・・はい・・・え?システム障害?わかりました。今行きます。
惠:トラブルかにゃ?
研究員:ええ、それがどうも『未知のウイルス』が侵入してメインサーバーがサイバー攻撃を受けてシステム障害を起こしているとかで。
惠:ファイヤーウォールは?
研究員:それが、ファイヤーウォールをすり抜けてきたとかで。
惠:私も行こうかにゃ?
研究員:あ、いえ、大丈夫です。閣下はここでお待ちください。
惠:りょ〜かいにゃ〜。
隔離区画を出る研究員
惠:静かだにゃ〜・・・・・暇。
突然辺りが暗くなり同時に警報が鳴る
惠:おわっ!何事かにゃ!
更に隔壁が閉じる
惠:本当に何が起こってるにゃー!
音声ガイダンス:隔壁緊急閉鎖!緊急閉鎖!特Aクラスの危険生物反応!隔離区画をDプリズンへ転送開始します!
宙に浮いた液晶モニターにカウントダウンが開始される
惠:ちょっ!危険生物反応って私の事かにゃ⁉︎あんまりにゃ〜!
国立研究所 中央制御室
所長:何事だ!
研究員:正体不明のコンピュータウイルスのサイバー攻撃により隔離区画の制御システムが誤作動を起こし暴走!木天蓼大臣閣下は閉じ込められました!
所長:なんだと⁉︎
音声ガイダンス:Dプリズン転送まで5・4・・・
惠:いやにゃー!彼処は一度入ったら最後、2度と出られなくなるのにゃー!
所長:なんとかならんのか!
研究員:駄目です!操作の主導権がウイルスに乗っ取られて・・・ん?
所長:どうした?
研究員:・・・・・消えました。
所長:消えた?何がだ?
研究員:ウイルスです。巨大な魚影らしき影が研究所内のネットワークシステムに突如現れその次の瞬間ウイルスが一掃されたようで。兎に角、主導権がこっちに移りました!
所長:今すぐ転移システムを緊急停止だ!
研究員:了解!
音声ガイダンス:3・2・1・・・・・
惠:もうダメにゃー!
突然辺りが明るくなる
惠:にゃ?
音声ガイダンス:隔離区画内の生命反応の身元を確認、Dプリズンへの転送を緊急停止します。
惠:た、助かったにゃ〜・・・
隔離区画の隔壁が開く
研究員:閣下、大丈夫ですか!
惠:もうダメかと思ったにゃ。例の正体不明のウイルスの仕業かにゃ?
研究員:はい、突然映った謎の魚影がウイルスを一掃した途端正常に戻りました。
惠:ネットワークシステムに映った魚影・・・ねぇ。
研究員:直ちにこのウイルスの正体を調べてみます。
惠:気をつけにゃよ。ただのウイルスじゃない気がするにゃ。
研究員:承知致しました!
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