第9話歳神様からの依頼
アオイ:人間の皆さん、特に日本という国には『節分』というのがあるそうですね。今回は天界にお住まいの歳神様の神王様がアクガリタル国にお見えになられたようですね。
魔界時間 11:00 アクガリタル邸 専用キッチン
惠:お邪魔するにゃよ〜って。昼飯作ってるのかにゃ?
ミリア:うん、アリスさんから聞いた話だと今日は人界の日本って国じゃ節分ってのがあるんだって。
惠:節分ってあの節分かにゃ?地獄界出身の鬼達にとっちゃ迷惑極まりない行事にゃよね。
ミリア:豆まきでしょ?でも1番の楽しみは恵方巻きなんだ〜♪
惠:その海苔巻きかにゃ?
ミリア:そそ、歳神様のいる方向に向かって無言で食べると願いが叶うって縁起物だよ♪
惠:恵方を向いて無言で食べるってまた異様な光景にゃね。
ミリア:その間喋ったら叶わなくなるからNGなんだって。
惠:ちょっとしたジンクス的なものが入ってるのにゃね。
楓:その歳神様が来てるぞ。
ミリア:え⁉︎何で?
惠:お前・・・その格好、さてはミリアんトコに居候してるにゃ。
楓:そんな事よりどうするんだ?あの王冠型のアクセサリーからしてあれ神王だぞ。
ミリア:うお!メイドさん!
メイド:お呼びでしょうか?
ミリア:歳神様を応接室にお通しして!
メイド:畏まりました。
10分後 応接室
ミリア:お待たせしました!
美久:いえ、つい先程来たところなのでお気になさらずに♪
アオイ:この方は天界宇宙の歳神様を取りまとめる長の
ミリア:祭禮王国って言ったらアマテラス様が統治する国、高天原傘下の国ですよね。そんな大国の女王様がどうしてここに?
美久:毎年この時期人間が恵方巻きを食べるのですが、私も食べてみたくて。
惠:え?アンタにとっちゃメジャーな食いモンなのに1度も食べた事ないのかにゃ?
美久:ええ、従者達から『不浄な人間の食物など食してはいけません!』と言われてて。食べさせてもらえなかったのです。
惠:無茶苦茶な連中だにゃ、別にいいじゃにゃいか。
ミリア:・・・・・ヨシ!じゃあ美久さんも作って食べましょう、恵方巻き♪
惠:作るってあの1000本の恵方巻きはお前1人用なんにゃろ?
ミリア:だ・か・ら、食材を調達するんじゃない。お米と海苔はあるから
楓:てか、お前1000本も食う気だったのか。
惠:コイツならこれくらいペロリにゃ。
真琴:お姉ちゃん恵方巻き作るの?
ミリア:真琴君も来る?欲しい食材選びに行くけど。
真琴:うん!
ダリア:ほお、恵方巻きかぁ。私も付いて行かせてもらおう♪
ユージン:あ、それじゃあ私も♪
シン:では私も♪
ミリア:じゃあ皆んなで行こう♪
惠:エラい大所帯になったのにゃ。
30分後 漁業都市シーフーズ 月影市場
アオイ:月影市場、それは魔界宇宙最大の農林水産超大国カントリア王国の
美久:これは活気のある市場ですね♪
大将:ミリアちゃん!珍しいモノ仕入れたぜ♪
ミリア:あ!それ『
大将:結構な高級食材だろう♪
ミリア:よく手に入ったね!
大将:ちょっとしたツテがあってね♪
ミリア:よ〜し!これを恵方巻きの材料にしよっと♪
真琴:あ!『サクラサーモン』がある!ミリアお姉ちゃん、ボクこれが良い♪
惠:いい歳こいた奴がな〜にお子ちゃま食材チョイスしてるにゃ♪
真琴:惠・・・
惠の耳元で囁く真琴
惠:お、おまっ!その情報どこで⁉︎
真琴:バラされたくなかったら・・・ね?
土下座する惠
惠:ス、スンマセンっしたー!
ダリア:では私はこれだな『
楓:私はそうだな・・・・『
惠:影の薄いお前にピッタリ・・・
ブレーンバスターをキメる楓
惠:ぐおーーーー!
シン:では私はこの『
惠:プククッ♪この若作りババァ、更に長生きする気かにゃ・・・
バックドロップをキメるシン
惠:ふぐぉーーー!
ユージン:じゃ、私はこの『白百合シラス』で。
ミリア:そういう惠は?
惠:・・・・あ?そうにゃねぇ、お!これにするのにゃ『
ミリア:美久さんは?
美久:私も祈祷鯛と合掌鮑を♪
月影市場 大衆食堂
ミリア:・・・・さ、やりますか♪
美久:(柔らかな顔つきから一変して鋭い目つきに⁉︎)
惠:料理する時のミリアはカッコイイんだけどにゃ〜。
ミリア:さっ、出来たよ〜♪皆んな恵方はこっちだよ〜!
惠:え?歳神様がここに居るのに?
ミリア:惠ちゃん、歳神様だってたまにはお願い事を叶える立場からお願いする立場になりたいじゃない?それにもし惠が歳神様でこの場にいたらどうする?ここにいる全員が一斉に惠を向いてひたすら無言で食べるんだよ?
惠:それは物凄く嫌にゃ。
ミリア:でしょ?じゃあ皆んな恵方を向いて〜!
美久:・・・・・美味しい♡
惠:あ、食べてる途中で喋ったにゃ。
美久:良いのです、私の願いはこうして叶ったのですから♪
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