短々編って担々麺と同じイントネーションだね。つまり脳死で書いただけ。
死んだ、と思った。その通りに死んだ。
だけれど僕は何も変わらなかった。
「幽霊、っていうのは随分と生きている時と変わらないんだね」
ふわふわと部屋の中を漂いながら今日一日の感想をぽつりと漏らす。
「死んだように生きていた君にとってはそうだろうね。身体が軽い、くらいは感じないかい?」
何故か僕に触れることのできる姉さんはそう言って僕をとんと押した。そのまま僕は軌道を変えられ、部屋の角にまでぽんと追いやられる。
「そう言えば、たしかにそうだね。うん、身体は軽いや。まるで無いみたいだ」
「まぁ、無いからね」
「そりゃあ、そっか。僕の身体、どうなったの?」
「焼かれて骨になった。普通のことだろう?」
「そっか。だから僕はここから動けないのかな」
「さぁね。幽霊なんていう物理法則を越えた存在の法則なんざ私には分からないさ」
「そっか。姉さんでも分からないこと、あるんだ」
「あるに決まっているだろう」
「でもどんな質問もちゃんと答えてくれたじゃんか」
「姉弟だからね。君が疑問に思ったことは、既に私が疑問に思ったことだ。だから自分で調べた。それだけのことだよ」
「本当に?」
「ああ、当たり前だ。私が嘘を吐いたことなんてないだろう?」
「本当に?」
「…………。ああ」
「姉さん、眠い?」
「ああ、かなり眠いね。今にも眠ってしまいそうだ」
「そっか。そうしたら姉さんも同じだね」
「だね。ああ、くそっ、悔しいな。やっぱり、数には勝てないねぇ」
パパパパパパパッ、と軽い音が響く。また誰かが大勢死んだのだろう。僕達もそういった殺し殺されに向かうはずだった。
だけれど僕達はそこにまで到達さえしなかった。
相手の仕掛けた罠に引っかかったのだ。
大きな爆発音が響く。それで全てがおしまいになった。
短編置き場 不皿雨鮮 @cup_in_rain
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